メモ

「人生に幸福をもたらすものは何なのか?」という名門イェール大学の講義が人気沸騰

by Hamish Darby

誰もが「幸せになりたい」と願っているはずですが、ではどうしたら幸せになれるのかという方法を見つけるのは難しいもの。名門大学の大学生たちも同じ悩みを抱えているのか、アメリカの名門イェール大学では、「よい人生の科学」という講義が大変な人気を集めています。

Overview - Introduction | Coursera
https://www.coursera.org/learn/the-science-of-well-being/lecture/1SQxW/overview

「よい人生の科学」の講義を行っているのは、イェール大学に勤めるローリー・サントス教授。週2回の講義が行われるホールには、1200人ほどの学生が講義を受講しているとのことで、実に全学部生のうち4分の1がサントス教授の講義を受けている計算になります。

サントス教授の講義があまりにも人気を集めているため、今年はオンラインで「よい人生の科学」を受講できる予定になっています。開講は2018年4月16日を予定しているとのこと。

The Science of Well-Being | Coursera


記事作成時点では、講義の内容についての概説と導入のムービーを登録不要で視聴可能。概説のムービーは以下のリンクから視聴可能で……

Overview - Introduction | Coursera


導入は以下のリンクから視聴できます。

Introduction & Background - Introduction | Coursera


ムービーで講義の説明を行ったサントス教授は、「『よい人生の科学』の講義は奇妙な冒険です。イェール大学ではこれまで、幸せについての科学や心理学について講義をしたり、『幸せになる方法』について講義したりすることは決してありませんでした」と語り、自身の講義が大学にとってもサントス教授にとっても、新しい試みであったとしています。写真に写っている女性がサントス教授。


さらに、目新しい点は講義で取り扱う内容だけではないと、サントス教授は述べています。「よい人生の科学」は単に新しいコンテンツや情報を教える従来の講義とは違い、受講者自身の習慣を変えていくことで、実際に受講者の人生を変えていくことが目的になっているとのこと。講義の内容を実践するのが嫌であればいつでも受講を取りやめていいし、オンライン講義であればムービーの再生をストップするだけでいい、とサントス教授は語ります。

「あなたを幸せにするには、幸せになるための知識を持っているだけでは不十分です。実践しなければ、あなたは幸せにはなれません」とサントス教授は述べ、受講することを決心したのなら講義で得た方法を実践してみて欲しい、としています。世界に配信されるオンライン講義のムービーには、イェール大学の学生を中心とした25人の学生が参加し、オンライン受講者と共にサントス教授の教えを実践していくとのこと。以下の写真に写っているのが受講生で、25人の生徒たちはみな、リラックスした表情でサントス教授の話を聞いています。


サントス教授は「私たちが『これをしたら幸せになれる』と考えていることの多くは、実際には私たちを幸せにすることではありません。講義内でも幸せに導いてくれる行為に関する誤りについて説明しますが、あなたはきっと驚くはずです」と語り、私たちの誤った認識を正した後、では本当に幸せになるためにするべきことは何なのか、という内容にシフトしていくとしています。そして、講義の最後には「私たちが得た幸せを、他の人々にも広げていくにはどうしたらいいのか?」という問題についても、サントス教授は踏み込んでいく予定です。

「科学者たちが積み重ねてきた幸福に関する洞察は、今や膨大な量になっています。幸福に対しての心理学的研究を実践に応用すれば、きっとうまく社会を幸せにできるはずです」と語り、政府が目標として国民に掲げる「もっと節約をして、健康的な食事をする」といったものよりも、科学的な方法で人は幸せになれるとしています。

2013年の調査によれば、アメリカで処方された抗うつ剤の処方量は20年前の400倍にものぼっているとのことで、「アメリカ国民は世界で最も不幸せな国民の一つです。人々はどんどん不幸せになっていますが、中でも一番不幸せなグループが『大学の卒業生』であるとされています」とサントス教授は述べています。最も不幸せを感じやすい大学生にこそ、幸せになる方法についての講義を受けて欲しいというわけです。


「世の中に不幸せな人があふれているから、幸福についての講義を行う」ことについて、サントス教授は悲しみを感じていると語っています。サントス教授自身も自らの幸せは平均以下のであると感じているとのことで、「この講義が幸せにあふれたものだと思っている人もいるかもしれません。しかし、実際には悲しみにあふれたもので、非常に悲しんでいるあなたたち受講者をせいぜい私と同レベルに引き上げる、という程度に感じておいてください」と言って、学生たちの笑いを誘っていました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
科学的に証明されたハッピーな人間になるための13の方法 - GIGAZINE

「80歳の時に健康であるかどうかは50代の時の人間関係で決まる」など幸福な人生を送るための重要な3つの教訓まとめ - GIGAZINE

人を幸せにするものは何か?ということがハーバード大学の75年間の研究で明らかに - GIGAZINE

何が人生を幸福・健康・成功に導くのかを70年間追跡調査した「The Life Project」でわかったことまとめ - GIGAZINE

「幸せを感じやすい脳」を作る方法 - GIGAZINE

人はいくらお金を稼げば幸福を買えるのか? - GIGAZINE

Appleの創業者スティーブ・ウォズニアックが語る幸福の公式「H=S-F」とは何か? - GIGAZINE

スマホ・PC・TVなどディスプレイ越しの活動が幸福度を低下させる、と研究結果 - GIGAZINE

「幸せな音楽」を聴くと創造的な思考力が高まる可能性 - GIGAZINE

心の病気「うつ」は必ずしも外観には表れない - GIGAZINE

in メモ, Posted by log1h_ik

You can read the machine translated English article here.