ニューヨークのデジタルプロダクトデザイナー、Ryder Carroll氏が考案したノート術「バレットジャーナル(Bullet Journal」をご存知ですか? 片付けコンサルタントのこんまりこと近藤麻理恵さん(@mariekondo)が実践していることでも知られています。

「バレットジャーナル」は、タスク管理習慣づくりに最適なノート術です。特別なノートは必要なく、レイアウトや書く内容も自由。今回は、2018年からバレットジャーナルをスタートさせた筆者が、その基本的なやり方と、やってみて良かったことや気づいたことなどをご紹介したいと思います。

バレットジャーナルに欠かせない「ラピットロギング」

バレットジャーナルでは、「ラピットロギング」という手法を用いてノートを書いていきます。ラピットロギングは以下の4つで構成されています。

・トピック

・ページ番号

・短い文章

・バレット(箇条書きの記号)

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Photo: マツモトユウキ

まずは、ノートの新しいページを開き、トピックとページ番号を書きます。トピックには、そのページの内容が分かるタイトルを書きましょう。

その次に、バレットと、短い文章(タスクやイベントなど)を箇条書きしていきましょう。バレットは進捗を管理する記号のことで、短い文章とのワンセットになります。どんなに重大なことでも、簡潔に書くというのがポイントです。

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Photo: マツモトユウキ

ノートのはじめに「KEY」というバレットの意味を書いたページを作っておくと、あとで確認がしやすいのでオススメです。

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Photo: マツモトユウキ

今回は日べつのタスクを管理するデイリーログを作りました。僕の場合はタイトルに日付や天気、自分の体重などを記載し、日毎のタスクを管理しています。

同様の形で、月別のタスクを管理するマンスリーログ、長期的なタスクを管理するフューチャーログも作ることができます。

ノートとペン以外にあったら役に立つ文房具

冒頭で、必要なものは新しいノートとペンとだけとお伝えしましたが、書くのをより楽しくするための工夫として、その他の文房具を用意するのもオススメです。

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Photo: マツモトユウキ

これは、実際に筆者が使っているものですが、黒色ペン2種類と、定規、カラーペンを使用しています。

限られたスペース内に文字を書くことも少なくないので、筆者は、文字を書く際はペン先が細い0.28mmで、線は太く見やすい0.5mmを使い分けています。

枠線は定規を使って引き、カラーペンでカラフルにデザインします。

バレットジャーナルを始めて感じたメリット

バレットジャーナルを始めて1番メリットに感じたのは、タスクをその日のうちに完了しやすくなったということです。

その日のうちに完了できなかったタスクは、翌日、もしくは違う日に移動することになるので、「また同じ文章を書くくらいだったら、その日のうちにやり遂げよう」という考えになりました。

筆者の場合は、思いついたタスクはその都度スマホのToDoアプリに追加し、その日の夜、もしくは次の日の朝にそれをノートに書き写すことが多いです。今までは、手当たり次第にToDoリストに追加していましたが、アナログだと本当に必要なタスクだけを選んで書くようになりました。

デザインが苦手な人は、レイアウトを考えるのが大変だと思うかもしれません。筆者もそのひとりでしたが、そもそもシンプルなのがバレットジャーナルのコンセプトなので、無理して凝ったデザインにする必要はないと思います。

応用編:習慣作りに最適なハビットトラッカー

ハビット(習慣)トラッカーのページを作れば、物事の習慣化にもつながります。

ハビットトラッカーもバレットジャーナルの手法の1つ。習慣にしたいことを書き出し、それが毎日できているかをチェックする表です。「やりたいこと」でも「やめたいこと」でも構いません。

これは、海外のバレットジャーナリスト、Boho Berry(@boho.berry)のハビットトラッカーページです。

このように実行した日に色を塗っていくと、物事がどれだけ習慣付いたのかがひと目で分かります。できるかぎりカラフルにしたいと頑張っていると、それが自然と習慣になっていきます。夏休みのラジオ体操でもらえるスタンプやシールの効果と似ているかもしれません。




タスクの消化や習慣作りに適したノート術である「バレットジャーナル」で、この春からは手帳を上手に利用してみませんか。

今回は日毎のタスクを管理するデイリーログと習慣づくりを助けるハビットトラッカーを紹介しましたが、マンスリーログやフューチャーログなど、他にもさまざまな手法があります。気になる方は、「バレットジャーナル公式ウェブサイト(英語)」をご覧ください。

instagramで「#bulletjournal」と検索すると、海外のバレットジャーナリストたちのノートがたくさん投稿されています。真似したくなるアイデアやデザインがいっぱいで、それを眺めているだけでも楽しくなりますよ。

Photo: マツモトユウキ

Source: Bullet Journal,Boho Berry/ Instagram