「イエスマン湧いて国滅ぶ」

内田樹 @levinassien

毎日新聞の電話取材。議員の学校教育への介入について。政治の介入は今に始まったことではありません。戦後久しく自民党は学校教育を統制下に置いて「抗命せず、反問せず、上位者に頤使されるままにどんな無意味なタスクも行う、ものを考えないイエスマン」を大量育成することを目指してきました。

内田樹 @levinassien

上位者の顔色をうかがい勤務考課につねに怯えて、許諾がない限り自主的には何もしないイエスマンは管理はしやすいでしょうけれど、何も新しいものを生み出さない。学校教育の目的は何よりも未来を担う成熟した市民の育成を支援することです。組織管理を組織目的に優先させてどうするのです。

内田樹 @levinassien

日本の国力がここまで衰えたのは、組織目的を見失い、組織マネジメントをすべてに優先させて、小粒で、利己的で、上位者にへつらい、どんな無意味なタスクもいとわずできる「無意味耐性の強い個体」を出世させてきたせいです。というお話をしました。

内田樹 @levinassien

大学に対してよく「即戦力」を育成しろと財界は言ってきます。でも、企業ごとに求められる知識や技能はまったく違います。にもかかわらずそれが大学で教えられるものであると言うなら、「即戦力」というのはかたちあるものではなくて、メンタリティだということになります。

内田樹 @levinassien

それは「イエスマンシップ」ということです。いかなる理不尽な命令にも抗命しない、どんな無意味なルールにも「これ意味あるんですか？」と問わない、愚鈍な上司に向かって「頭悪いですね」と言わない、そんな学生が「即戦力」と呼ばれるのです。

内田樹 @levinassien

イエスマン湧いて国滅ぶ。どの新聞雑誌の取材でも「でもさ、どこの組織でも出世する奴って、全部イエスマンでしょ？」というと「ほんとにそうですね」とはげしく頷いて頂けます。今のところ例外ないです。「うちは違います」と言った社はひとつもありませんでした。😭