買う買う、新しいiPad。Appleにその気にさせられちゃったよ〜

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  • author かみやまたくみ
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買う買う、新しいiPad。Appleにその気にさせられちゃったよ〜
Image: Gizmodo US

とても長い間、iPadはもっとも退屈なApple製品でした。Apple(アップル)はメディアを革新し雑誌を保存できるようにするという約束を果たしませんでした。モバイルゲームの遊び方も変わりませんでしたし、いい投資にも見えませんでした。iPadが登場してからの8年間、私が初めてiPadに触れたのはコーヒーショップのタブレット式レジ。しかし、先週、Appleはちょっとした、しかし注目に値することをしてくれました。それが私がiPadを買う気にさせられてしまった原因です。

先のように述べたにもかかわらず、私は一度だけiPadを持っていたことがありました。でも、Appleのおかげで欲しくなったわけじゃないですよ。バケーションに行くために、前のガールフレンドに買わされたんです。でも、読書するのに最高って感じじゃなかったです。帰ってくるとすぐに売り払ってしまいました。iPad 2でしたね。重すぎて長い間持っていられないし、スクリーンはiPhoneのに比べると単純にイマイチでした。払ったお金のごく一部しか取り戻せなかったので、後悔した買い物として記憶に残っています。

しかし今、ある1点を除いて前モデルとほとんど同じに見える新しいiPadが登場。そうなんですよ、忌々しいあのスタイラスが使えるんです。もっとはっきり言いましょう、Apple Pencilが使えると。

Apple Pencilはスティーブ・ジョブズが絶対に作らないと誓った発明品のひとつ。でも、彼が亡くなってそれほどたたないうちに、彼の古くからの同僚たちは、Apple Pencilを作ってしまったのです。この本当にすばらしいスタイラスはアーティストが使えるほど正確で直感的に使えますとAppleはいつも言っています。確かに、53 PencilやAdonit Markのようなサードパーティ製スタイラスを買えますが、私は慣れ親しんだ寸法とApple Pencilの硬い筆先を好みます。私はアーティストではありませんが、イラスト仕事やスケッチのためにWacomのイミテーションとしてiPadを使いたいんですよね。また私はApple製品はほかのApple製品とともに使うともっともいい仕事をするということに気づいていませんでした。Apple Pencilは100ドル余計に払わなければならないということにも。

ときどきちょっとした絵を描く人として、私はいつもiPadとApple Pencilがほしいなぁと思っていました。消しゴムが嫌いですし、古風な紙はなくしたり破れたりしやすすぎです。でも、もし正しい道具を持っているなら、私はお絵かき習慣は日々の不安を解消するエクササイズだと信じています(すこしばかげて聞こえるのもわかっていますが、そう思うのです)。問題は、Apple Pencilを使うには高すぎるiPad Proが絶対に必要だってこと。先週までは。

Appleの教育に関する大発表の中心には、学校はより良い学習のためにどの子どもにもiPadを買い与えるべきという考えがあり、商品価値を高めるためにいちばん安いiPadでApple Pencilが動作するようになっています。330ドルのデバイス(教師や生徒であれば300ドル)は、前世代と同じ価格で同じ寸法ですが、プロセッサがA9からA10 Fusionになったように、いくつかのすばらしいスペックアップも受けています。これはA10X Fusionチップを搭載したiPad Proのほうが新しいiPadより速いということですが、ずっと高速というほどではありません。どちらのデバイスもよく似たRetinaディスプレイ、バッテリー持続時間、重量です。iPad Proは超ナイスなSmartKeyboard用コネクタとiPadで写真を取る残念な人のためのより高性能なカメラ、そしてメモリが4GBという点でのみ特別です。

最後はとても重要ですね。メモリが2GBしかないのでは、新しい安価なiPadではロード時間をいくらか感じるでしょうし、一度にたくさんのアプリを走らせれば止まってしまったりするでしょう。とりわけ、安いiPadでアプリを並べて動作させようとするならその数はふたつに限定されます。iPad Proならみっついけるんですけどね。もしMailとCalender、Safariを切り替えて使うときにも、アプリを落とさなきゃいけないってわけではありません。この制限はiPadのマルチタスキング機能を使って複数のアプリをひとつのスクリーンに表示させるときにだけ適用されるものです。しかし、2GBでは処理は遅くなります。

それでも、安いiPadは、私にとってはとてもパワフルだったiPhone 7よりもずっとパワフルです。私はiPadのマルチタスキング機能に興味がありません。正直に言って、私は新しいiPadを巨大なiPhoneとして使いたいだけなので、マルチタスキング機能はややこしいだけのものにすぎません。私の見解では、新しいiPadとiPad Proを比較する意味はあまりありません。少なくとも650ドルのiPad Proは高すぎるので私は買おうと思ったことがありません。そのお金でバケーションに行きますね。しかし、330ドルとなると興奮してくるのがわかります。半額ですからね! Apple Pencilもゲットでき、お絵かきもできます。iPadをジムに持っていってランニングマシンでNetflixを見れます。ベッドの中で目を細めることなしにディスプレイの文字を読めるでしょう。

Appleに脱帽ですね。数百億ドルのマーケットマシンめ! iPadを買う気にさせられてしまいましたよ。私は誰にも相談していませんし、率直に新しいガジェットを手にするのが楽しみです。好きじゃないとなったら、Apple Storeに送り返しますけどね。遅すぎたら、売っちゃいます。前に踊らされたときのようにお金をいっぱい失いたくないんですから。



Image: Gizmodo US

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文
(かみやまたくみ)