セキュリティ

Intelが第1世代Core i7やCore 2シリーズなど旧CPUの脆弱性「Spectre」対策を放棄


IntelはCPUに内在する脆弱性「Spectre」「Meltdown」に対して、被害を緩和するための修正パッチのリリースを進めてきました。新たに公開されたリストには、第1世代CoreプロセッサーのCPUのパッチ提供ステータスが「停止」となっていたことから、「Intelは旧製品への対応を止めたのではないか?」と話題になっていましたが、Intelはそれを事実だと正式に認めました。

Microcode Revision Guidance (Apr 3, 2018) - microcode-update-guidance.pdf
(PDFファイル)https://newsroom.intel.com/wp-content/uploads/sites/11/2018/04/microcode-update-guidance.pdf

Intel Will No Longer Issue Spectre Patch For Some Older Chips (Updated)
http://www.tomshardware.com/news/intel-spectre-patch-older-chips,36815.html

2018年4月2日にIntelから発表されたCPUの「Microcode Revision Guidance」に、脆弱性Spectreへのパッチリリース状況が報告されています。第2世代Coreプロセッサー「Sandy Bridge」までのSpectre(Variant 2)の修正パッチは2018年3月にリリースされていましたが、新たに公開された2018年4月のリリースノートでは、Core i7-920などの第1世代Coreプロセッサーのステータスが「Stopped(中止)」となっています。


このため、「Intelは第1世代Coreプロセッサー以前のCPUの脆弱性緩和対応パッチ開発を諦めたのではないか?」と話題になっていました。この件について質問されたIntelは、公式に旧CPUへの対策パッチリリースを中止したことを明らかにしました。パッチがリリースされないことに決まったCPUは、「Penryn」「Yorkfield」「Wolfdale」「Bloomfield」「Clarksfield」「Gulftown」「Jasper Forest(Nehalem)」「Harpertown」「SoFIA 3GR」で、Core 2 Duo E8400など往年の大ヒットCPUだけでなく、2015年と比較的最近リリースされたAtom x3 C3000シリーズなどがサポート対象外となっています。


Intelは旧製品のサポートをやめた理由について、「旧CPUの設計上、Spectre Variant2への対策が効果的でないこと」「旧製品の市販ソフトのサポートが限られていること」「旧製品はクローズド環境で利用されており、被害の危険性が低いこと」を挙げています。

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in ハードウェア,   セキュリティ, Posted by darkhorse_log

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