時計として復活したゲームボーイ! 懐かしさにひたってレビュー

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  • author 湯木進悟
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時計として復活したゲームボーイ! 懐かしさにひたってレビュー

懐かしき平成初期のころへ!

思えばゲームボーイ(Game Boy)こそが、ガジェットにはまり込んだ最初のきっかけでした…なんて方はいませんか? 何か月も貯金して、やっと手に入れたゲームボーイは、いまでも最高にお気に入りのガジェット―そんな人なら、Paladoneが発売した、ゲームボーイのレプリカアラーム時計(40ドル)腕時計(32ドル)に、きっと心惹かれることでしょう。米GizmodoのAndrew Liszewskiさんによるレビューをお届けします。


いまボクが使っているガジェットに、アラーム機能が内蔵されてないものなんてありません。でも、ゲームボーイアラーム時計が、スーパーマリオランドのテーマを鳴らしてくれるほうが、どのアラームよりも気分を盛り上げてくれます。

そういえば、いまは任天堂も、昔懐かしきゲーム機のクラシックミニ版を発売しては、レトロゲーマーにボーナススコアやアイテムを稼がせ、喜ばせてくれてましたっけ。かつて持っていたゲームと、また同じものを買わせるのかって不満はあれど、手軽に『パックマン』などの名作ゲームを楽しめるのはいいことですよね。若かりしころの思い出が、わざわざ埃をかぶったゲーム機を取り出してきたり、エミュレーターを使ったりせずともよみがえってくるんですから。

そういう意味では、最初に、このレプリカアラーム時計および腕時計で、がっかりさせられたことを記しておくと、残念ながら、まったくゲームはプレイできません。むしろ、これだけ時代が進化したのに、機能面では基本に忠実に、以前のままだったりします。スマホアプリよりも、もっとなにか高機能なアラーム時計を探しているなんて人には、絶対おすすめできませんよ!

同じく、使えるスマートウォッチを探している人にも、やはりおすすめできません。でも、あの懐かしいゲームボーイサウンドで目をさまし、ミニチュアのゲームボーイを腕にはめてみたいという人には、まさに最適の製品でしょう。

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こうやって並べてみると、レプリカ時計のほうが、見た目はやっぱり新しくて輝いています。なんといっても、当初のゲームボーイは、いまから29年も前に購入したものですからね! ちなみに、レプリカ時計にも、背面にはカートリッジを差し込むスロットが、ちゃんと用意されています。本当に差して使えたら最高なんですけど…。

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なお、セレクトおよびスタートボタンはただのデザインで、実際には機能しません。でも、ABボタンと十字キーは、時刻やアラームの設定に使えるようになっていますよ。どのボタンも、オリジナルのゲームボーイと同じ感触で押せるようになっています。せめてスヌーズ機能だけは、どのボタンを押したら使えるかの見やすい表示くらいあってもいいんですけれどね。

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背面に目を向けると、2個の単3電池をセットするケースがネジ止めされています。角度の調整はできませんけど、本体を立てるスタンドも備わっていますよ。このスタンドは取り外しできるので、ペタッと置いたり、壁掛け式にしたりもできます。

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それにしても、ディスプレイが昔のLCDのままというのが、使い勝手に不満を覚えます。見やすいことに変わりはありませんが、なんといっても、昔のゲームボーイのスクリーンって、モノクロ4階調でグラフィックを表示してましたからね…。現代において、このディスプレイで、昔のままのアニメーションが動くのを見てみたかったです。

Waking Up to the Game Boy Super Mario Land Theme Is the Best Way to Start Your Day

The original Game Boy was the first device to push my fascination with gadgets t...

https://gizmodo.com/video/3498386

それでも、アラームが鳴るとき、あの『スーパーマリオランド』のテーマを奏でてくれるサウンドには、満点評価をあげたいです!

朝アラームが鳴り響くと、もう起きないといけないのかと、とても嫌な気持ちになるものですよね。でも、ゲームボーイにはまった人ならば、このサウンドで目ざめるだけで、最高のスタートを切れること間違いなしでしょ。

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アラーム時計にお世話になるのは、1日のうちでも、朝目ざめるときだけかもしれません。スヌーズを押し続けても、せいぜい1時間くらい? だから、次は1980年代のゲームの思い出を、ウェアラブルに1日じゅう持ち運べる腕時計の出番です。

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Apple Watchの大きいほうのモデルと、ほぼ同じサイズのGame Boyのレプリカ腕時計。とてもじゃないですが、スマートウォッチとは呼べないでしょうね。

アプリはサポートされておらず、タッチスクリーンでもなく、スクロールホイールだってありませんし、心拍数を測定したり、モーションセンサーが内蔵されているわけでもありません。

ただシリコン製のストラップに、時刻を合わせるためだけに動くボタンが備わった、ゲームボーイミニチュアレプリカがセットされているというだけです。こちらも『スーパーマリオランド』のテーマを奏でてはくれますが。

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モノクロ4階調表示だったゲームボーイのディスプレイを復刻したスクリーンが備わっています。暗闇でライトアップするときの、このギミックなんて、もうゾクゾクものでしょう。それにしても、もう少し機能を加えてくれたら、いろんなレトロやクラシックファンの心を、もっとときめかせてくれたのかもしれませんけどね。

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要は、昔に夢中になったゲーム機の思い出を、心地よくよみがえらせてくれるアラーム時計や腕時計が、簡単に手に入るようになったというだけの製品です。ゲームがプレイできるわけではありません。

『スーパーマリオランド』のテーマを聞きながら、なんともチープな気分で、こんなものにはまらせるなんて。Paladoneはうまく金もうけしてるよなって舌打ちしつつ、それでも愛用してしまうんだと思いますよ…。


Andrew Liszewski - Gizmodo US[原文

(湯木進悟)