Appleは先日、全iOSデバイスで使えるiOS 11.3をリリースしました。その魅力的な機能の一部を紹介しましょう。

iOS 11.3にアップグレードするには

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Image: Lifehacker US

iOSを長く使っている人には説明不要かもしれませんが、念のため説明しておきます。黙っていてもいずれAppleからアップデートのお知らせがきますが、それまで待てない人は、この方法でアップデートしてください。

  1. Wi-Fiに接続していることを確認
  2. 「設定」アイコンをタップ
  3. 少し下にスクロールしたところにある「一般」をタップ
  4. 「ソフトウェアアップデート」をタップ
  5. iOSデバイスがアップデートをチェックするのを待つ
  6. iOS 11.3をダウンロードする。ネットの接続状況によっては少し時間がかかります。そのあと、デバイスの準備とアップデートの確認に移り、完了すると自動的に再起動がかかり、iOS 11.3のインストールが始まります。デバイスが作業を進めている間、おいしいレモネードを買いに行ったり、散歩をしたりして過ごしましょう(私のiPhone 8では約10分かかりました)

iOS 11.3の新機能たち

これで、あなたは新しいiOSを手にしたことになります。以下に、iOS 11.3について知っておくべきことを紹介します。

バッテリースロットリング

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Appleは昨年後半、劣化したバッテリーの機能を最大限に引き出すために、古くなったデバイスのパフォーマンスを意図的に落としていたことで批判を浴びました。これを受け、1回の充電で持つ時間よりもiPhoneの速度を重視したい人向けに、パフォーマンスとバッテリー寿命のトレードオフを自分で調整できるようになりました。

設定をするには、「設定」「バッテリー」「バッテリーの状態(ベータ)」の順にタップします。この画面に、バッテリーの最大寿命が表示されます(100%が良好)。また、バッテリーが劣化してデバイスのパフォーマンスに影響している場合、交換を勧めるメッセージが表示されます。

古い機種を使っていてAppleのバッテリースロットリングをオフにしたいときは、青字のリンクをタップするだけでOK。デバイスが最高のコンディションで動いているときは、バッテリースロットリングのオフは選択できません。半年に1回程度、この機能をチェックするといいでしょう。

新しいアニ文字

アニ文字に、新しくライオン、クマ、ドラゴン、ガイコツが追加されました。これまでのアニ文字と同様、メッセージアプリ内にあります。

Business Chat(米国限定)

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FacebookなどのSNSで、企業(あるいはそのAIボット)とチャットができるのをご存知ですか? iOS 11.3では、それをメッセージアプリ内でできます。ただ、チャットできる相手を見つけるのに少し手間がかかります

理論上、Safari、Siri、マップ、Spotlightなど、いろいろな場所で企業名を検索をすると、メッセージチャットに対応している企業がわかるようになっています。あると便利だと思うのですが、チャットに対応している企業一覧リストのようなものは今のところ存在しません。その代わり、企業名で検索して、この機能に対応しているかどうかを確認する必要があります。Spotlight検索では、企業名の隣に小さいメッセージアイコンが表示されていればチャット可能です。

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うまくいくと、メッセージアプリ内でいろいろなタスクを実行できて便利です。たとえば私は今日、Neweggとのチャットを試してみましたが、オーダーの状態の確認、返品、全般的な質問などが可能でした。特定のアイテムの購入はできませんでしたが、それができるとBusiness Chatがぐっと便利になると思います(当然、Apple Payサポートで)。また、新規予定の作成もできませんでしたが、Business Chat上でカレンダーを操作して企業とのアポイントを新規作成できるようになるとかなり便利だと思います。

Health Records(米国限定)

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Appleの「ヘルスケア」アプリに、新たな「Health Records」という機能のベータ版が追加されました。Appleはどうやら、様々な医療機関で得た検査結果の集積所を作ろうと考えているようです。

この機能の発展は、医療機関がシステムへの参加を望むかどうかにかかっています。検索してみたところ、私が最近通っている病院グループは対応しているようですが、カリフォルニアに古くからある米国最大グループであるKaiser Permannteは対応していませんでした。つまり、現段階ではまだ断片的なヘルスレコードしか記録できません。でも、少なくともボールを転がしはじめたAppleの姿勢は評価したいと思います。

Apple Music

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AppleはMTVのように、たくさんのビデオコンテンツをApple Musicに追加しています。おかげで今では、大量のミュージックビデオを広告なしで見ることができます。デバイスのデータプランをビデオコンテンツで使いきりたいなら、Apple Musicに新しくできた「Music Video」カテゴリーをチェックしてみてください。

データとプライバシー

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Appleによると、今後「Appleが個人情報へのアクセス許可を求める場面」では、新しいアイコンが表示されるようになるそうです。2人の人間が手を取り合っているこのアイコンは、サービスが本物かどうかの判断にも役立ちそうです。というのは、サードパーティ製のアプリでは表示されず、Appleサービスの利用中にしか表示されないからです。アイコンをタップすると、サービスがその情報を必要としている理由について、詳細情報が表示されます。

これは、5月から予定されている、もっと大きなプライバシー変更の前兆と言っていいでしょう。Appleユーザーは今後、Appleが知っている情報のコピーを入手するか、そのような情報を修正するか、Appleアカウントを休止するか、アカウントを完全に削除するかを選べるようになります。この変更はヨーロッパのAppleユーザーから導入され、いずれ全世界に広げられる予定です。

ベータ版にあって最終版にないもの

iOS 11.3ベータ版をフォローしていた人ならわかると思いますが、最終版iOS 11.3にはいくつかの機能が抜けています。まず目立つのが、iCloudのメッセージサポートが存在しないこと。これは個人的に非常に残念です。2018年にもなって、iPhoneとMacBook同じメールを削除しなければならないのは何ともやるせない気持ちになるからです。AirPlay 2にも対応していません。HomePodを複数台お持ちの方、残念ながらHomePodのステレオ再生もiOS 11.3ではサポートされないようです。


Image: Mashka/Shutterstock.com

Source: Apple

David Murphy – Lifehacker US [原文]