ギミック、スタイル、そしてロマン!
メカ好き、ロボ好きのニーズが凝縮されていました。4月7日より1000万円からのオーダーメイド販売がスタートした、ロマン溢れるロボスーツ「スケルトニクス」を体験してきました。
見た目はロボットやパワードスーツ的ですが、主にアルミを素材とするフレームと外装パーツで構成された、人体機能拡張ギアという位置づけ。スケルトニクスをつけて歩くことができますが、初めてつけて歩くのは難しいので、今回は上半身のみ体験しました。
フレームの可動にはアクチュエーター(電力やモーター制御)を使っておらず、三次元の閉リンク構造にて自分の動きをフレームがトレースするという仕組みになっています。つまりは人力です。たとえるなら中からマリオネットを操作するような感覚でしょうか。
自分が腕を曲げればスケルト二クスも同じように腕を曲げ、内側に腕をひねれば同じように腕をひねる。フレーム構造だけで、この動きを実現していると思うと、アイデアの素晴らしさと技術力に驚かされます。
目の前で大きなフレームがダイナミックに動く迫力は本当に素晴らしく、「僕は今、自分の体を使ってマシンを操縦しているのだ!」というロマン成分がドバドバと溢れ出してきて大変です。仕事中にもかかわらず、ついカッコいいポーズを模索しはじめるくらいに、脳内が興奮と幸せで満たされていきました。
なお、スケルトニクスのフレームは電力による動作サポートがないため、操縦者の身体には機体(骨格)の負荷がかかります。
今回は上半身だけの体験でしたが、こんな巨体を自分の体の動きにリンクさせているという事実を考えると、必要な力は想像よりも少なめ。でも、操作しているとうっすらと汗ばんできます。昔の熱血ロボットアニメであるような、操縦するために気合を入れたり、自分への負荷もかかる演出もこんな感じなのだろうか?と妙なシンパシーも。
指部分だけはモーター動作になっていて、ボタン連動で指関節が動きます。この指が動くというところはロマン成分を演出する上で非常に重要です。
操縦者の方にお話を聞くと、立って歩くには30キロを背負って竹馬に乗るような感じとのこと。でも、操縦になれると装着したままでも、ある程度自由にポーズを取れるようになるようですよ。
スケルト二クスはパワードスーツのように、自分の動きをパワーアップさせるようなものではありません。正しく言えば、フレーム荷重を一部支えたり、フレームを動かすパワーが必要な分、自分への負荷は増えるだけです。きっと喧嘩したら生身の相手の方が素早くて強いと思います。
でも! それでも! このみなぎるSF感。
そして、自分の身体を使ってマシンを操っているのだ!というロマンは唯一無二! メカメカしいもの大好き男子としては、控えめに言っても最っっ高な体験でした。
オーダーメイド販売で1,000万円から、っていう価格もまたロマンティックですけど、これを体験できて、写真が撮れるようなアトラクションがあれば、大いに盛り上がる…かも?
少なくとも、僕は飛びつきます。
Photo: ギズモード・ジャパン, 小暮ひさのり
Video: YouTube
Source: スケルトニクス株式会社
(小暮ひさのり)