国会前で市民団体が集会 「全部明らかにして」抗議の声

【動画】国会前で抗議の声を上げる人たち
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 森友学園との国有地取引に関する財務省の公文書改ざんや、加計(かけ)学園の獣医学部新設をめぐる問題などを追及しようと、市民団体が14日、東京・永田町の国会議事堂前で集会を開いた。主催者発表で3万人を超える人々が集まり、安倍政権に抗議の声を上げた。

 主催したのは「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」など。集会でマイクを握った経済学者の金子勝さん(65)は、自衛隊のイラク派遣時の日報が見つかった問題などに触れ、「文書の改ざんや隠蔽(いんぺい)は国家、民主主義の崩壊を意味するものだと危機感を持っている。こんなことが許されるなら、どんな不正や腐敗も正当化されてしまう」と訴えた。

 参加者らは「全部明らかにしてください」などと書かれたプラカードを持ち、「捏造(ねつぞう)、隠蔽許さない」と声を上げた。森友文書の改ざん問題を機に初めてデモに参加したという東京都大田区の劇団員、平山拳さん(24)は「国会での議論は押し問答になっている。なぜ改ざんされたのか、はっきりしてほしい」と語った。

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 大阪や神戸でも集会があり、大阪市西区の靱(うつぼ)公園には約2千人(主催者発表)が集まった。「政治の私物化絶対反対」「公的文書を改ざんするな」などと声を上げながら、雨の降る御堂筋をデモ行進。ツイッターで集会を知り、5歳の長男を連れて参加したという大阪市西区の女性(45)は「政治に関心はなかったが、不正に慣れるのは怖いと思い参加した。市民が怒りを持っていることを目に見える形にして、政治の流れを変えたい」と話した。

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 福岡・天神には、福岡市の市民団体のツイッターなどでの呼びかけで約100人が集まった。「改ざん内閣は総辞職」「権力は腐ってる」などと大書した紙を手に、「ホントのこと言え」と声を合わせた。

 福岡市の70代女性は「平然とウソをつくことが繰り返されている。戦後最大の民主主義の危機だと思う」。会社員男性(37)は「安倍政権が憲法を無視しつづけてきた結果が今につながっている」と話した。

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