差し色のゴールドがかっこいい!
MSIの新型ゲーミングラップトップ「GS65 Stealth」を米GizmodoのSam Rutherfordがレビューしていました。ゲーミングPCとしては落ち着いたデザインが魅力的だったみたいですよ。
けばけばしいRGBライトに攻撃的なレッドとブラックでペイントされたゲーミングPCは、飾り立てればエッジに見えると思っているティーンエイジャーなら、とても楽しいものでしょう。しかし、成長するべきときが訪れます。それはビデオゲームと完全にお別れする必要があるという意味ではありません。
米国のゲーマー人口、その45%を占めるのは36歳以上の人たち。派手なゲーミングPCではなく、もっと落ち着いたデザインの製品を検討してもいいかもしれません。
MSI GS65 Stealth
・価格:1,800ドルから(19万円強、なおレビューしたのは2,000ドルのモデル)
・これは何?:落ち着いたデザインが好みのゲーマーのための15インチゲーミングラップトップ
・好きなところ:新型のIntel Coffee Lake CPU、魅力的なデザイン、リフレッシュレート144Hzのディスプレイ
・好きじゃないところ:硬いタッチパッド、いくつかのパネルが薄っぺらく感じられたこと
薄型軽量の15インチゲーミングマシンの再設計に取りかかるにあたって、MSIはアプローチを考え直し、GS65をより成熟したゲーミングラップトップにすることを選びました。けばけばしくないデザインの製品を気兼ねなく選べるように、Intelの真新しい6コア Coffee Lake CPUを搭載してパワフルさも確保しています。
以前のGSシリーズとはちがい、MSIが常々採用していた仰々しいライトアップと深紅のアクセント色はどこへやら。代わりに、タッチパッド周辺や排気口などに加えられたゴールドの輝きが、ドラゴンのロゴがシンプルに象られた天板を引き立てています。その外見が呼び起こすのは、いいスーツを着たときに感じられるある種の誇らしげな感じ。チェーン付きの財布やジッパーがたくさんついたジャケットが与えてくれるものとは異なります。キーボードのライトは控え目で、デフォルト設定だと青ざめたシャンパン色の輝きを放つようになっています。もし会社の会議中に取り出して開いたとしても、上司から奇妙なものを見るような目で見られることはないでしょう。もちろん、MSIはゲーム周辺機器ブランドSteelSeriesとパートナーシップを結んでいてRGBバックライトには定評がありますから、花火のように派手に光らせることもできます。
ディスプレイ周囲のベゼルもよりスリムになったので、前年度モデルと比べて丸々1インチはディスプレイが広くなりました。これは大きな改善点ではありませんが、こうした小さな省スペース要素とほぼ半分のサイズになった充電アダプターが組み合わさった結果、あなたの手元には日々の仕事にも使えそうなラップトップが生まれました。もちろん、GS65にはUSB-C(Thunderbolt 3)、HDMI、LANポート、mini DisplayPort、マイクジャックとオーディオジャックと、多くのポートが備わっています。
MSIは軽さを追求していますが、欠点がないわけではありません。電源ボタン周囲の格子状の部分や天板、またキーボードなどのいくつかの部分は、アルミニウム製で私好みなのですが、ちょっとたわみすぎ。直接的に問題を引き起こすわけではないのですが、いつか曲がりすぎて元に戻らないのではないかと不安になります。
いちばん気になったのは主要パーツのなかで唯一プラスチック製のヒンジ。GS65を持ち出して近くを歩こうと大きなペーパーバックのように持つと、ヒンジ部からきしむような音が少しするのです。MSIの名誉のために言えば、どこかが壊れてるとかいうわけではありません。…が、安心できるわけもありません。
タッチパッドにも触れておきましょう。手を動かすのには十分な広さですが、クリックしたときにしばしば硬かったり、反応しないように感じられました。小さな問題ではありますが、もっとレスポンスがよければなぁと。
でも、そうした点を気にしないなら、優れたパフォーマンスの恩恵を受けられるでしょう。CPUのIntel i7-8750H(6コア)のおかげで、GS65はGeekbench 4でスコア18031をマーク、その値は昨年レビューしたGS63の40%増し。相当な進歩です。GS65とGS63はGPUもメモリも同じなのにもかかわらず、アクションアドベンチャーゲーム『ライズ オブ トゥームレイダー』のフレームレートは15%も増加し、High設定で80.68 fpsから93.9 fpsに跳ね上がりました。
GS65はリフレッシュレート144Hzのディスプレイを採用していますが、4K解像度ではなくフルHDです。画質を抑えるのをいとわないなら、fpsをブーストでき、『CS:G』や『Overwatch』のようなシューティングゲームでちょっとしたアドバンテージを得られるでしょう。
しかし、ほとんどすべてのゲーミングマシン同様に、GS65には大きく不足しているものがひとつあります。バッテリー持続時間は二流、私たちのバッテリーテストでは4時間23分でした。13インチラップトップの半分程度ということです。電源アダプターがスリム化したのはいいことかもしれませんね。今なお、馬力のためにバッテリー持続時間をトレードに出すのはまったく合理的ではないと思います。
GS65は仕事場でも自宅でのゲームにも使えるラップトップですが、家の中で使うのが適切でしょうね。2,000ドルは安くありませんが、DellのAlienwareやAcer、HPといったほかのゲームシステムとは異なり、GS65はバランスがとれており、万人向けです。
まとめ
・ブラックとゴールドで巧妙にペイントされており、ゲームオタクさを隠せるラップトップとしては比較的スタイリッシュ。
・GS65は、SteelSeriesとパートナーシップを組んで開発したRGBライトキーボードを搭載しているが、職場に持ちこんで反感をかうほど派手ではない。
・タッチパッドはやや硬く感じる。その一方で、いくつかのパネルやヒンジはたわみすぎで不安になってくる。
・Intelの新型6コアCoffee Lake CPUを搭載した最初のシステムのひとつ。
・バッテリー持続時間はゲーミングラップトップにしてはいいが、4〜5時間しかもたない。ゲームをするならもっと短くなる。
スペック
・OS:Windows 10 Pro
・CPU:Intel Core i7-8750H
・RAM:16GB
・SSD:512GB
・GPU:Nvidia GeForc 1070 Max-Q(VRAM:8GB)
・ディスプレイ:15.6インチ 1920 x 1080(タッチディスプレイ非対応、リフレッシュレート144Hz)
・NIC:Killer N1550 ac wi-fi
・ポート:Ethernet、HDMI、mini DisplayPort、1 x USB-C(Thunderbolt 3.1)、3 x USB 3 Type-A 、3.5mm mic in、3.5mm audio out
・ウェブカメラ:720p
・バッテリー:82 Whr
・重量:4.14ポンド(約1.88kg)
・寸法:14.08 x 9.75 x 0.69(インチ、約35×24×1.75cm)
Image: Gizmodo US
Sam Rutherford - Gizmodo US[原文]
(かみやまたくみ)