米Lifehackerで家族のお金にまつわる疑問を募集したところ、多数の回答が寄せられました。

とりわけ多かったのが、夫婦間の話し合い衝動買いの抑え方予算の決め方などに関する疑問。これらの疑問について、今後数週間かけて答えていきたいと思います。

大きな借金をしたことも

今回は、匿名希望さんからのこんな疑問にお答えします。

わたしたち夫婦にとって最大の問題は、金銭感覚がまるで違うこと。夫は浪費家であり、私は倹約家なのです。

夫は私に内緒で、大きな借金をしていたことが何度もあります(2万5000ドル、1万ドル、5000ドルなど金額はさまざま)。そのたびに私が救済してきました。話し合いをして節約を約束させると、たいてい最初はうまくいくのですが、すぐに無駄になってしまいます(彼にはADDもあり、誰かに診てもらうように言い続けています)。ちなみに娘の学資保険は、私ひとりで払い続けています。

夫婦カウンセリングにも通っていますが、私はいまだに「もしかして」また夫の借金の肩代わりをしなければならないかもと考えると、何年もかけて貯めたお金を喜んで使う気にはなれません。

よく言われるのが、すべてを私ひとりで管理すればいいというアドバイス。でも、40にもなる夫の母親役などやりたくありません。それに、私が何とかして夫と娘のために非常用のお金を用意しても、夫が使い果たしてしまうのは目に見えています。なぜなら夫は根本的に、身の丈に合った生き方という考え方が理解できていないからです。

もう、八方ふさがりです。このままストレスをためながら彼がわかってくれる日を待つか、離婚して新たなお金の問題(私が必死で稼いだ退職金や貯金の半分を夫に持って行かれるのでしょうか?)に対処するかのどちらかしかないのでしょうか。

最初に念のためお断りしておきます。状況は人それぞれ異なるため、このような問題は本来であれば専門家に直接相談すべき事案です。

個別のアドバイスがほしければ、今すぐファイナンシャルプランナーにご相談を。

金銭的な浮気は性的な浮気と同じ

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Image: caio_triana /Pixabay

匿名さん、かなり厳しい状況に立たされているんですね。お察しします。今後、あなたが主導権を握れることを祈っています。あなたが夫と娘を愛しているのは明確です。何とかしようと、あらゆる努力をなさっているのもわかります。

でも、お金の負担をすべて負わされるだけでなく、配偶者の尻拭いまでさせられるなんてことは、あってはなりません。2人が夫婦でいるのには、理由があるのですから。

また、あなたのように嘘をつかれることもあってはならないことです。とはいえ、似たような経験をしている人はほかにもいます。Student Loan Heroが実施した最新の調査によると、6,000ドル以上のクレジットカード負債がある人の3分の1は、「恥ずかしい、またはケンカになるのが怖い」という理由で配偶者に借金を隠しているそうです。

お金に関するブログを書いているBrynn Conroyさんは、こうアドバイスしています。

あなたが置かれている状況は、夫婦間の信頼関係を裏切るという意味で、性的な浮気と同じです。つまり、金銭的な浮気と呼んでもいいでしょう。そのままにしておくと、夫婦間に長期的な遺恨を残すことになりかねません。

夫は、あなたの信頼を取り戻すための努力をすべきです。夫婦カウンセリングに加えて、お金のコーチをつけるという手もあるかもしれません。でも、おそらくもっと温情主義的な対策が必要になるでしょう。

すべてをひとりで管理するのは嫌だとおっしゃいますが、このように重要な問題は、あなたと娘さんにとって正しいことを実行しなければなりません。すべてがめちゃくちゃになってからでは遅いのです。

金銭感覚の主導権を握るべき

レビューサイトBest Company信用回復なりすましについてブログを書いているファイナンシャルライターのAlayna Pehrsonさんはこう言います。

あなたの夫の金銭感覚は、とても大人とは思えません。つまり、あなたが主導権を握らなければなりません。全負担を背負うのは嫌かもしれませんが、あなたの結婚生活を修復し、金銭的な未来を明るいものにするためには、避けて通れぬ道だと思います。

Albion Financial Groupのシニア・ウェルス・アドバイザーを務めるSarah Birdさんは、もう一度夫と向き合い、彼の「マネースクリプト」の視点に立った対話を試みるべきだと言います。

マネースクリプトとは個々人の金銭感覚を形作るもので、幼少期から大人になるまでの体験をベースにしています。

お金に関する最初の記憶を教えて」とか「子どものころ、お金をもらったらどうしてた?」などという質問から、対話を始めてみましょう。あまり気持ちのいいものではないかもしれませんが、お金に関するコミュニケーションを取ることが重要です。

次に、毎月の生活費を一緒に払うといいそうです。それができたら、それぞれが交互に生活費を払うようにします。

このエクササイズをすることで、夫が世帯収入の使われ方を知ると同時に、家計にまつわる意思決定の一端を担うことになります。月に1度のお金会議の日を決め、夫に交渉の余地はないことを伝えましょう。それくらい、これはあなたにとって重要なことなのです。

それがうまく行かなければ、お小遣い制にするなど、もっと極端な対策が必要です。あるいは、共有クレジットカードを使うたびにメールが届くような設定も可能です。うまく利用して、夫の出費が度を越さないように監視しましょう。

一緒にお金の講座を受けて、共通の目標を掲げるという方法もあります。ただし、このあたりのさじ加減はあなた次第です。れっきとした大人である夫を、どうしようもない10代のような扱いをしなければならないなんて、余計にストレスが増えるかもしれません。

ひとまずお金を除外して考える

そう、あなたは夫のママではありません。それなのに、お小遣い制や出費の監視なんてバカげていますよね。しかも、あなたのストレスと不安が絶えることはないのに、夫は何の心配もなくのうのうと生きているのです。

あなたが腹を立てるのは無理もありません。その状態は、決して長続きしないでしょう。Pehrsonさんはこう言います。

彼が変わらない限り、法的別居という選択肢も考えられます。とはいえ、まずは結婚の専門家に相談してください。

あなた自身も言っているように、何よりも娘さんのことを考えてください。彼女にとって、何がベストですか? それは、夫の知らない預金口座を作ることかもしれないし、ファイナンシャルアドバイザーや銀行にあなた1人で相談に行くことかもしれません。

ともかく、問題の根っこはお金だと思っているかもしれませんが、離婚を考えるときは検討事項からお金のことは除外してください。それよりも、彼の行動が、あなたの希望とニーズにどう影響しているかを考えてください。Conroyさんは言います。

お金ですべてを判断しないでください。離婚を望むなら、たとえそれがお金のかかる選択肢だとしても、行動あるのみです。

繰り返し嘘をつく人間と一緒に暮らすなんてまっぴらと思うのであれば、答えは財布の中ではなく、あなたの心の中にあるはずです。

とにかく、まだセラピストに相談していないのであれば、すぐに相談してください。

専門家に相談することで、自分が何を望んでいるかがわかるはずです。そう、2人が望むことではなく、あなた自身が望むことを明確にしてください。

まだ夫と一緒にいたいなら今後何が想定されるのか、あるいは娘さんの状況にどう対処するべきか、セラピストが一緒に考えてくれるでしょう。

結局のところ、夫がお金に対する考え方を改めるどうかは、あなたの手ではどうすることもできません。他人を変えることはできないのです。夫が変わる意思を持ち、自ら動き出さないかぎり、何も変わりません

匿名さん、もしそうならなかったとしても、あなたのせいではないですよ。あなたはできる限りの努力をしているし、娘さんにとってのポジティブなお手本にもなっています。

あなたの夫も、そうなりたいと思えるようになってくれることを願っています。

Image: Kate Kultsevych/Shutterstock.com, Pixabay

Source: Student Loan Hero, Femme Frugality, Best Company, Albion Financial Group

Alicia Adamczyk - Lifehacker US[原文