米Lifehackerが人生の役に立つ言葉を紹介するシリーズ「Mid-Week Meditations」へようこそ。ストイック派の知恵を探求しそれを使って自らを省みて、人生を好転させましょう。

今週ご紹介するのは、エピクテトスの『Discourses』からの引用です。エピクテトスは、習慣を壊すには真逆のことをするべきだと言っています。

また習慣は力強く導くものであるから、これら外部のものに対してのみわれわれが、欲望したり、回避したりするように習慣づけたのであるならば、われわれはこの習慣に対して反対の習慣を対立させ、そして心象の非常に滑りやすい処では訓練を対応させねばならない。

『人生談義』エピクテトス著 鹿野治助訳 :岩波書店、1958年

また、次のように訳すこともできます。

何かを習慣づけたいのなら、そう訓練することだ。習慣づけたくないのなら、それを行わず、ほかのことを自分に慣れさせるようにしなさい。

その意味するもの

悪い習慣を壊したいなら、何か新しいことをするか、悪い習慣に対抗するような新しい良い習慣をつくってください。可能ならば、いつもしていることと反対のアプローチを試してみましょう。私が好きな本『The Daily Stoic』で紹介されているエピクテトスの言葉は、このことをさらに直接的に述べています。

習慣と戦う上で何が助けになるでしょうか? 正反対のことをやることです!

そこから学べるもの

1つの問題に対して同じアプローチを何度も試したところで、結果が変わるものではありません。あらゆる方策を考慮し、ときには、正しいと思うことの反対のアプローチを試してください。最も直感に反するアプローチが、その問題に対するベストな解決策だということもありえます。

寝付きが悪い? 「お泊り会」アプローチを試してみましょう。子供のころ、友だちとお泊まり会をして、「一晩中起きてるぞ!」と誓い合ったときのことを思い出してください。それでどうなりましたか? 無理に眠ろうとしないで、逆に、絶対に眠らないでおこうと決めるのです。そうすることで問題から焦点がずれ、リラックスできて、結果、眠ることができます。キャンディを食べ過ぎてしまう? 食べるのをやめようとするかわりに、食べられるだけ食べようとしてみてください。一晩中、キャンディを食べ続ければ、見るのも嫌になるものです(本当に)。

タイプだと思う相手とデートをして、いつもうまくいかないのなら、真逆のタイプの相手とデートをしてみてください。関心事も考え方もまったく違う人との間に、どれほどの化学反応が起きるか、驚くはずです。結局のところ、対極同士は引き合うということかもしれません。

もちろん、このアプローチがどんな問題にでも効くわけではありません。ほとんどの場合は、直観に従ったやり方をすればいいはずです。ただ、いつもどおりのやり方でうまくいかないときには、意固地にならずに、正反対のアプローチも試してみろということです。自分の直観が、実は一番の敵であるという場合もあるのですから。


Image: Paul Chiorean/Flickr

Patrick Allan - Lifehacker US[原文