靴の進化は記録への挑戦なんだなって。
アディダスに続き、ついにNike(ナイキ)も3Dプリンター技術をスニーカーに採用してきました。厚底ソールで知られるランニングシューズ「Zoom VaporFly Elite」の改良となるそのモデルの名は、「Zoom VaporFly Elite Flyprint」です。
これは、ナイキが開発した3Dプリント技術「Nike Flyprint」を用いた初めてのシューズ。コイル状のTPUフィラメントを巻き戻し、溶けて層状になる固体析出モデリング(Solid Deposit Modeling、SDM)により製造されました。理想的な形状を構成するためにはアスリートのデータが必要ですが、従来よりも16倍も早く作れるとのこと。
この3Dプリントテキスタイルにより、改良前の「Zoom VaporFly Elite」と比べて、11gの軽量化に成功。また、交差している繊維同士の摩擦により引っ張る力が強まるため、より足の位置が安定するらしいですよ。
今回のランニングシューズは、ケニアの陸上競技選手エリウド・キプチョゲのために作られました。エリウド選手は「Zoom VaporFly Elite」を履いて2017年9月のベルリンマラソンで優勝しましたが、雨による水分がシューズを重くしたせいで世界記録には届かなかったんです。ならばとNikeが走力、もとい総力を上げて生み出したのが「Nike Flyprint」という新技術なんですね。
残念ながら日本でのリリース予定はなく、ロンドンにて限定数販売される見込み。この技術が一般シューズまでやってくる日がくるのかなーきてほしいなー。