久しぶりに、腰据えて工作しました。
『Nintendo Labo(ニンテンドーラボ)』のアンボックスに続いて、今度は実際にプレイしてみたハンズオンをお届けします。段ボール触りすぎてもう指先がカラッカラです。
今回は「Variety Kit」に含まれるピアノのToy-Conを作ってみました。Joy-Conの赤外線センサーを使ってるのではないかと、その仕組みも話題になっていたのでワクワクスタート。作り始めてから、「Variety Kit」の中で一番時間がかかるって気付いたんですけどね……。
しかしもう後戻りはできません。もくもくと鍵盤や譜面台、もといスイッチ台を作っていきます。ちなみに後ろに見えるのは、チュートリアルで作ったスイッチコントローラーケースです。スティックシューみたいで可愛い。
このパーツは下側をバネにして、押しスイッチにするみたい。考えるなぁ。
ツマミもできました! これをあと4つ作って、スイッチ本体を台にセットすれば……。
ピアノToy-Conの完成! 製作時間はのんびりやって3時間でした。『Nintendo Labo』のゲーム自体が説明書になってるんですけど、指示だけでなくアニメーションなのがわかりやすいのと同時に、時間かかっちゃった一因かなーと。でもめっちゃ丁寧でしたよ。ピンチ・ズーム・回転もできるっていう、3Dモデルが組み込まれたデジタル取説の利点がパなかったです。
実際に作っていく過程で、仕組み的な部分もよーくわかりました。ピアノの本体後ろにセットされたToy-Con(R)のモーションIRカメラ(黒い部分)が、
鍵盤のお尻に貼り付けられた再起性反射材(白いシール)を読み取るという仕組みです。この仕組みについては事前情報でも語られてましたが、なんと『Nintendo Labo』ゲーム内でも詳細に言及されています。作るだけじゃなくて仕組みまで理解してもらおうという姿勢、STEM教育的なアプローチを感じる。
反射材はいたるところに使われていて、例えばこのツマミ。ピアノ本体にセットして使うんですけど、反射材の貼り付け方を変えることでツマミごとに違う効果が出せるようになっているんですね。
実際に弾いてみると、これが思いのほか弾きやすい。ブロック型の段ボールは程よいガッシリ感があります。もちろんポリフォニックな和音演奏も可能。3時間かけて作ったお手製ピアノから音が出た時は、なんかこう、ゾワゾワしちゃいました。
完成直後は「トイピアノ」モードしかなく、いくつかゲームを進めていくと本格的な「録音スタジオ」が遊べるようになります。「録音スタジオ」はツマミを入れ替えてエンベロープやリバーブの調整、さらにオクターブチェンジもできるという、手作りピアノとは思えぬ本格シンセの様相なんです。
で、すごいのがこれ。本体上のスキマに付属のカードを差し込んで読み込みボタンを押すと、波形の変更、というかキャプチャーができてしまうんです。さらに穴の開いたパターンカードを読み取るとドラムパターンまで生成できてしまう。これを全部赤外線センサーでやってるのか……!
波形カードは自分でカードを切り取って新しい音色を作ることもできるし、パターンカードは取り除いた穴を埋めれば何度も新しいパターンが作れます。言わずもがな多重録音にも対応していて、最大8トラックの重ね合わせが可能。おまけにアンドゥやリドゥ、テンポチェンジと、お前本当に段ボール生まれかよってくらいのワークステーションっぷりなんです。
こうした新機能なんですが、一気に教えてくれるわけではなく、ひとつひとつ要素をこないしていくことで知れるようになっていて、それが「へぇーそんなことも!」という感動に繋がります。はじめは簡単なトイピアノで、あぁ音が出てすごいな。で、音色変更ができるようになって、録音や波形変更、ドラムパターン生成と、どんどんすごくなっていく。この驚きは、完全に楽しい。
ではゲームとして面白いかと言われると、これはもう製作過程を楽しんだかどうかです。プラモデルじゃないですけど、作る行為そのものがゲームであり体験なので、ゴールしてからのプレイだけがゲームじゃあないというか。むしろ、楽しみながら作った行為の先に、もっと遊べる何かが待っている感じです。自分で作ったものが動作するってのは、得も言えぬ愛着と感動ですよ。Joy-Conケース作るだけでも感動しましたもん。
というわけで、そういうのにキュンキュン来る人は、任天堂謹製の段ボール工作の楽しさを味わってみてはいかがでしょうか。指先への訴えというか、フィジカル体験ってやっぱりすごいなーと思いました。
なお、『Nintendo Labo』のパーツは、プラモデルよろしくスペアパーツだけでも販売されています。激しい演奏で鍵盤が駄目になってしまった人は、こちらでおニューな鍵盤をゲットできますのでご安心を。