『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』について判明した、いくつかの新たな事実

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の製作が公開に向けて急ピッチで進むなか、新たな情報がいくつか入ってきた。6月の日本公開に向けた新たな情報の数々、さらには新3部作に関する噂話もおさらいしておこう。
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』について判明した、いくつかの新たな事実
PHOTOGRAPH COURTESY OF JONATHAN OLLEY/LUCASFILM

『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』の製作が公開に向けて急ピッチで進むなか(監督のロン・ハワードは時間は守る男だ)、シリーズ本編を飾る作品を巡っては、ここ数週間ほとんど情報が入ってこなかった。ファンの精神衛生的にはいいことなのだが、事態が進展していることに変わりはない。

それでは、ルーカスフィルム帝国で最近起こった出来事をおさらいしておこう。

スピンオフの新3部作は「スター・ウォーズの原点」に立ち返る

情報源: 新3部作を監督するライアン・ジョンソン
信憑性: 監督の頭のなかを知っているのは本人だけなので、信憑性は「かなり高い」ということにしておこう。

実際のところ: 『スター・ウォーズ』ファンなら、ルーカスフィルムがジョンソンに任せた新しい3部作が、どのようなものになるだろうかと思いを巡らせているはずだ。そして、監督本人も同じ状況にあるらしい。

ジョンソンは英国の映画・娯楽メディア「Digital Spy」とのインタヴューで、「いま全体の構想を練っているところです。……正直に言って、『うーん、これは一体どういう展開になるんだろう?』という楽しい段階にあります」と話している。

しかしもちろん、彼自身は何に向かって進んでいるかある程度はわかっている。ジョンソンは続けて、「唯一の指標として、自分自身が子どもだったときにスター・ウォーズを見て、どんな気持ちになったかを考えるようにしています。本当にそれだけですね」と言う。

「必ずしもオリジナルの3部作から得た印象ではないかもしれませんが、あれは何と言えばいいんでしょう。わたしが描きたいのは、ああいう気持ちにさせる何かです。昔のスター・ウォーズなんて知らない子どもたちでも、同じ気持ちにさせるものは何か。この“スター・ウォーズらしさ”を構成するものは何かという、基本的な問いに立ち返るようにしています」

なかなかに実存的な発言だが、スカイウォーカーの物語が今後も続いていくためには必要なものなのだろう。

最新情報を知りたければ、デニーズへようこそ

情報源: 米レストランチェーンのデニーズ
信憑性: 驚いたことに本当の話だ。アメリカではデニーズが『ハン・ソロ』とタイアップしたトレーディングカードを発行しており、そこで作品の新キャラが明らかになっている。
実際のところ: 「Moons Over My Hammy」(デニーズの朝食メニューの定番だ)を常食している人なら知っているだろうが、アメリカのデニーズはルーカスフィルムと提携して『ハン・ソロ』のプロモーションをしている(ちなみに、デニーズは子どもの飢餓撲滅を目指すチャリティー「No Kid Hungry」も支援している)。

作品をテーマにした特別メニューのほかに、限定版トレーディングカードとそのテレビCMも存在する。トレーディングカードで明らかになった映画の新しい登場人物が、サーム・シザーパンチ(Therm Scissorpunch)だ。

なお、デニーズのほかにも日産自動車、ゼネラル・ミルズ、ソフトウェア会社のシマンテック、オンライン保険のEsurance、紙コップなどを手掛けるSolo Cupが、ソロのプロモーションに参加している。ということは、公開までの数週間に、この5社のかなり面白いテレビCMが見られるということだ(個人的には、Esuranceにはかなり期待している)。

どうだろう、ワクワクしないだろうか。というか、サームを見て興奮しないファンなんているのだろうか。

遠い昔、はるか彼方の銀河系でも誰も聞いたことのない物語

情報源: マーク・ハミル(ジョージ・ルーカスの過去の発言らしきことを漏らした)
信憑性: ハミルの記憶違い、またはルーカスが単なる思い付きを口にしたという可能性もあるため、判断が難しい。
実際のところ: ハミルがゲーム情報などを提供する「IGN」とのインタヴューで、ある情報を漏らした。本当だとすれば、誰も信じていなかった「ルーカスによるエピソードVIIからIXまでの計画」という幻のコンセプトが存在することになる。より正確に言うと、エピソードIXのエンディングについてだ。

『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』におけるルーク・スカイウォーカーの運命について話していたとき、ハミルは見事なほど無造作に次の爆弾発言をした。「実はジョージ(・ルーカス)が(エピソード)IXの最後までルークを死なせないことにしたのは知っているんだ。ルークがレイアをトレーニングしたあとだよ。これは(『最後のジェダイ』では)出てこなかった物語だけどね」

ハミルはルーカスが最後の3部作でほかに計画していたことも知っているのだろうか? もしそうなら、もっと話してほしいのだが……(もしくは、ルーカス本人から教えてもらうのでも構わない。ぜひとも頼みたいものだ)。

予期しなかった筋書きの解決(多分)

情報源: 『フォースの覚醒』にカメオ出演した俳優のサイモン・ペグ(J.J.エイブラムスの発言の引用)
信憑性: この話の状況を踏まえると、これも判断が難しい。
実際のところ: 関係者がバラした、実現しなかったストーリーに関する情報をもうひとつ。「Panoply Media」が提供する「Happy Sad Confused」というポッドキャストで、サイモン・ペグがファンが予期していたある事実を確認した。レイは『最後のジェダイ』では特別な存在ではないとされていたが、実はこれは元の筋書きとは違うらしい。

「J.J.(エイブラムス)が何をやろうとしていたかは、なんとなく知っている。というか、彼が示唆しようとしていたことだね。でも(『最後のジェダイ』では)これはある意味では無かったことになってしまったんだ」と、ペグは言う。「彼女は血筋に関する噂があった。でも僕は本当に何も知らないし、誰かが何かを知っているのかも知らない。そのうちにわかるよ」

エイブラムスが最終作の監督であることを考えれば、この一言は何かを予見しているととらえることもできる。エイブラムスはレイの血筋について自身のアイディアを使うために、『最後のジェダイ』で明かされたことを覆すのだろうか。2019年の12月になればわかるだろう。

カークーンの大穴の上で、ボバ・フェットが乗り込んだセール・バージを飛ばそう

情報源: 玩具メーカーのハズブロ(クラウドファンディングが成功した!)
信憑性: これは完全に本当の話だ。
実際のところ: 金銭的な余裕のある玩具好きのファンに朗報だ。ジャバ・ザ・ハットのセール・バージが間もなくやって来る。ハスブロのクラウドファンディングのプラットフォーム「HasLab」では、プロジェクトの実現には5,000人の参加が必要となっていた。そしてこれまでに、8,810人が500ドルを支払うことに合意している。

発売予定日は2019年2月28日で、全長49.35インチ(1.25m)、幅14.64インチ(37cm)、総重量は13.89ポンド(6.3kg)だ。デッキにはレイアによって殺される運命にあるジャバ・ザ・ハットが鎮座している(ファンが欲しがっているものが与えられたというわけだ)。

ハスブロがまた別のプロジェクトを立ち上げるとすれば、今度は何が選ばれるだろう。スターキラー基地だといいんだけどなぁ。

ハン・ソロ、カンヌへ行く

情報源: ルーカスフィルムの公式発表
信憑性: 100%、本当だ。
実際のところ: ハン・ソロのコート・ダジュール行きが決まった。5月25日の公開[編註:日本公開は6月29日]より10日早く、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』がカンヌ映画祭で上映される。

ちょっとした驚きではあるが、シリーズ作品が映画祭に参加するのは珍しいことではない。『エピソード2/クローンの攻撃』と『エピソード3/シスの復讐』もカンヌで上映された。今回は、ロン・ハワードと出演者たちがレッドカーペットを歩くのを見ることができるだろう。チューバッカが出席するかはまだ明らかになっていないが、あの毛皮では5月の南仏は暑過ぎるかもしれない。


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TEXT BY GRAEME MCMILLAN

EDITED BY CHIHIRO OKA