Uber、ユーザーの乗車・降車の位置データ履歴をドライバに開示しない方針

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  • author そうこ
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Uber、ユーザーの乗車・降車の位置データ履歴をドライバに開示しない方針
Image: Adam Berry/Getty Images

位置情報って怖いから。

Uberが、とある新仕様を近日テスト導入することが判明しました。ユーザーの利用データのうち、乗車・降車位置の履歴をドライバーに見れなくするというもの。

乗車・降車の位置情報ログを提供しないとは、はて? 現在のUberでは、どこからどこまでお客さんを乗せたのか、その乗車・降車位置を、ドライバーはきっちりと履歴から確認することができます。

しかし、試験導入される新仕様では、乗車・降車の位置を点ではなく範囲で示します。つまり、このあたりで乗せた・降ろしたという漠然としたエリアはわかるものの、きっちりと正確な場所、住所まではドライバーが確認できる履歴には残らないという仕組み。これは、ユーザーの位置情報開示に制限をもうけるための、新しい試み第一弾です。ユーザープライバシーと安全性の向上に、間違いなく一役買うでしょう。

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Image: Gizmodo US

ドライバー用のアプリは、すでに先週から配布が順次スタート。配布が完了した時点で、乗車・降車位置を範囲で示す新仕様テストがスタートします。上の画像、左が従来の画面で、右が新仕様画面です。ただし、フィードバックによっては本導入に向けてデザインが変更される可能性もあるとのこと。

乗車・降車位置をドライバーが正確に把握できれば、次回、同じユーザーからリクエストがあった時、残されたデータからすぐに行けるという利点はあります。とはいえ、家や職場を知られてしまうのは薄ら怖い気持ちの方が勝りますよね。

また、ユーザーがアカウントやデータを削除しても、利用データが残るというシステムにも疑問がありました。Uberに限らず、ライドシェア系サービスに関して、すでにここ数年で何人もの女性ユーザーから、ドライバーによるアプリストーキング被害嫌がらせ行為の報告があがっているのも事実。今回の仕様変更は、こういった問題を解決する糸口になるとともに、EUのプライバシー保護法対策にもなります。

今年は生まれ変わりの年となりそうなUber。今後のアップデートにも期待です。


Image: Getty Images, Gizmodo US
Source: Uber

Kate Conger - Gizmodo US[原文
(そうこ)