このテックを活用したライブが見たい。
ベルリン発の激アツテックカンファレンス「Tech Open Air 日本版(TOA)」のレポートは、もうご覧になりましたか? レポートでは展示エリアの一角にあったavexの出展ブースが、なんかもうすごすぎたと書いたのですが、その詳細を改めてお届けしようじゃありませんか。いざ!
こちらがブースの全体像。はい、箱です。ブラックボックス。お姉さんが箱にピタっとくっついてますが、何をしているんでしょう?
箱にはこのようにのぞき穴がありまして、ブースを訪れた人は皆この穴から箱の中を覗こうとしていました。それにしても、この点線+こののぞき穴の位置は……。
やっぱり、スマホがジャストサイズ! この展示はスマホを使って箱の中で繰り広げられるパフォーマンスを見るという構図になっているんですね。見せ方もアート的ですなぁ。
のぞき穴から撮影した、圧巻のパフォーマンスの様子はこちら。
TOAの会場で超カッコいいテックアートを目撃しました! #avex が手がけた「i_to」。ダンサーとモーションキャプチャ、最新鋭のレーザーがデジタルとアナログのコンテクストの仕掛けによって視覚的にも意味的にも刺激的なアートを作り上げています。とにかく見て!#TOA#TechOpenAirpic.twitter.com/lPRRFRlzxU
— ギズモード・ジャパン (@gizmodojapan) 2018年4月25日
踊るダンサーに、降り注ぐレーザー光線。じつはこれ、ダンサーの動きをリアルタイムにトラッキングしていて、その動きにレーザーが追従してるんです。なんともテッキー極まるパフォーマンスですが、どうしてこんな展示をしたのか、気になりまくったので開発チームにお話を伺ってみました。
「技術的には、センシングとモーションキャプチャーとレーザーを使ったもので、レーザーがダンサーの動きを追っています。でも、しばらくするとレーザーがダンサーを操っているように見えてきて、マリオネットのように見えてくるんです。それはレーザーという電子的な糸によって動かされた意識的な動きなのか、それとも無意識なのか。そうしたアートパフォーマンスとなっています」
もうね、これを聞いた時は膝をパァンでしたよ。なぜかって、この展示のタイトルが「i_to」なんです。光の糸と意識の意図、さらにはベルリンにつながる糸のトリプルミーニングになっているのですッ!
ダンサーの身体には17点のモーションキャプチャー用のトラッカーと、ジャイロセンサーが設置され、パフォーマンス前にキャリブレーションしているとのこと。キャプチャーにカメラを使っていないと聞いて驚きました。
このひらひらした衣装は、全身に装着されたトラッカーを隠すためでもあるのかな。
ダンサーの動きを元にレーザーが動いているはずが、ずっと見てるとレーザーの動きにダンサーが合わせているように見えてくる。その逆転現象に、意識性というテーマが込められてるんですなぁ。そうしたテーマにテックの切り口で挑むというのが、いかにもTOAの展示らしくてもーエモエモでしたよ。
ちなみにこの展示自体もアートの一環で、はじめはスマホのカメラからしか見えなかったのぞき穴がだんだんと拡張していって……。
最後にはフルフェイスオープンし、立ち見客全員で見れるようになりました。この展示、もっと色んなところに出してほしいと心から思います。
Photo: ギズモード・ジャパン編集部
Source: Tech Open Air 日本版
(ヤマダユウス型)