悪くないんだけど、なんかワクワクしないんだよね。
LGのフラッグシップモデル「G7 ThinQ」が発売(日本では未発売) 、米Gizmodoよりハンズオンレビューをお届けします。
過去2年半の間に、LGスマートフォン部門は総額15億ドル(約1,642億円)以上の損失を計上、その大きな原因は、フラッグシップモデルスマートフォンの売れ行きの低迷です。でもLGは新モデル「G7 ThinQ」を市場に投入、挽回を図ろうと躍起になっておます。
去年の秋に登場している斬新なビデオ機能を搭載し、さまざまな新機能を投入。でも問題はサムスンやGoogleの端末と比べてイケているかどうかなのです。
前機種と同様、G7にはIP68の防水性能を備えているので、ちょっとした水没は問題なし。そしてガラスで挟まれたようなゴージャスなデザインもなかなか。スピーカーやディスプレイ等のコンポーネントがLG製であるのもこだわりでしょうか(ノッチはあるけれど、それはたいした問題じゃない)。
また屋外でも非常に見やすい1000nitの明るさのエクストラワイドの6.1HD LCDスクリーンを搭載しています。ただし、G7のプレビュー端末とGalaxy S9+を比較してみたところ、S9+のほうが明るかったです…。
一方、スピーカーは100デジベル以上の音量を出すことができ、その差はG6の3倍! さらに、有線ヘッドホンの音質を向上させ、より没入感のある新しいDTS-Xバーチャルサラウンド技術を追加しました。
カメラの性能に関しては、LG独自のAIプラットフォーム「ThinQ」に取り込もうとしています。つまり、LGのスマートプラットフォームを拡張して、より良い写真を撮影できるようになります。LGは2018年に発売するスマートOS搭載テレビや家電に、ThinQを広く展開していくことを発表しています。
LGのAIカメラは、Huaweiの「Mate 10 Pro」や「P20 Pro」のように、ペットや果物、夕日といっさまざまなシーンやオブジェクトを認識、そのナレッジを活かしながらカメラの設定を自動的に調整できます。
G7のデュアル16MPリアカメラは、HTC One M7(2013年に発売…!)のようなスマートフォンで知られているピクセルビニング機能も搭載されています。当時はUltraPixel Techとして知られていました。これは、スマートフォンが1ピクセルあたりの受光面積を仮想的に大きくして感度を上げる技術で、より明るくざらつきが少ない写真にする代わりに16MPの写真が4MPの解像度に下がるというもの。これはオリジナルのアイデアではありませんが、便利な機能であることは間違いありません。
LGのAIテクノロジーとの統合は、筐体のデザインにも現れています。Galaxy S8やS9、そしてG7にも、デジタルアシスタントボタンが搭載。G7ではボリュームボタンの下にあるボタンから、BixbyではなくGoogle Assistantが呼び出されます。LGはGoogleと連携し、G7のアシストカメラで「低照度モードで写真を撮って」「AIカメラでカメラアプリを開いて」といった、独自のフレーズを開発しました。でもこれがスマートかと言うと、そうでもないかなと…。
最後に、G7のスペックに期待したかったところですが、特筆するようなものはなく模範的といえば模範的。Snapdragon 845プロセッサに、4GBのRAM、64GBのストレージ、microSDカードスロット、3,000 mAhのバッテリー、ワイヤレス充電機能を搭載です。
問題としては、G7の機能とコンポーネントのリストは良いとは思うのですが、これにワクワクできないことに残念です。G7が驚くような低価格でない限り、ますます競争が激化するスマートフォン市場に埋もれてしまわないかと懸念してしまいます…。
Photo: Sam Rutherford(Gizmodo US)
Image: Sam Rutherford(Gizmodo US)
Sam Rutherford - Gizmodo US[原文]
(mayumine)