誰かを自分のテリトリーに入れるのには時間がかかります。しかし、見知らぬ人が仲間になるのに、実際どれくらいの時間がかかるのかは、これまで謎のままでした。最近の研究で、見知らぬ誰かが本当の友だちと呼べるようになるには、最低90時間が必要だということがわかりました。
研究結果：友だちになるには、90時間必要
「the Journal of Social and Personal Relationships」に掲載されたその研究では、約50時間一緒に過ごすことで、通常「知り合い」から「普通の友だち（飲み仲間、パーティーで会う友だちの友だち）」になり、約90時間で「本当の友だち（互いに時間をつくって会ったり遊んだりする友だち）」になり、200時間を超えるといわゆる「親友（心のつながりを感じる友だち）」のような関係になることがわかりました。
厳密に言うと、この時間は起きて一緒に何かをやっている時間です。コーヒーを飲んだり、テレビを見たり、ゲームをしたり、やっていることは何でもいいですが、互いがそれを一緒にすることを選んでやっている時間です。つまり、その研究によると、お金を稼ぐために一緒に働いている人と過ごす時間はカウントされません。もちろん、同僚が友だちになることもありますが、職場以外で一緒に過ごす時間がなければなりません。
時間を費やすことで友情は深まる
では、この数字を知ることの意義とは何なのでしょうか？ 私たちは時々忘れそうになりますが、自分の時間を割くことは、友情にとって大事な一面であることがわかります。コミュニケーション学の准教授であり、この研究の筆頭執筆者であるJeffrey Hallは、友だちをつくるというのは実際にどれだけの時間を費やしたかだと説明します。Hallは「一瞬で友だちをつくることはできない」と言います。何度か数時間一緒に過ごしたくらいで、その人が「親友」になると期待してはいけません。好きな人には時間をかけ、相手も自分に時間をかけてくれることを望み、いい時間を一緒に過ごせるよう努力しましょう。そうすれば、友情がついてきます。
友だちになったと思っている人が、どの段階にいるのかわからない場合は、Hallの「Interactive Friendship Tool」を使ってチェックしてみてください。その人とどれくらいの時間一緒に過ごしたか、知り合ってからどれくらいか、その人に対してどう感じているかなど、いくつかの質問に答えると、その人との状況とデータを比較し、友だち度数を出してくれます。
Patrick Allan - Lifehacker US［原文］
Photo: Matthew Wordell
