Amazon、1957年に建ったカナダの古い郵便局をくり抜いて新社屋を作る

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Amazon、1957年に建ったカナダの古い郵便局をくり抜いて新社屋を作る
Image: City of Vancouve

東京駅前にもこんなのありますよね。

2018年4月30日のこと、「カナダのバンクーバーにある古い郵便局を、Amazon(アマゾン)が新たなテック・ハブに改装する」と、ジャスティン・トルドー首相が発表しました。これにより、およそ3,000人分のハイテク分野の雇用が生まれるであろう、と期待が高まっています。

オープンは2022年を予定していますが、実際に郵便局をどこまで再利用するのか? など、デザインはまだまだ検討中ですが、その完成予想図にトップ画像と、下の案などが出ています。

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Image: City of Vancouve

ここはテック・ハブというだけだって、マシーン・ラーニングやeコマースなどの開発が行なわれる社屋となります。邪推ですが、建物の改修費や彼らへの賃金は、Amazonプライムの値上げから捻出されるのでしょうか?

しかし配送センターではないにせよ、Amazonの下の階が郵便局というのはちょっと皮肉が利いていると思いませんか? 労働組合に非加入の郵便局員たちが発送作業をし、最低賃金の配達員がAmazonの買い物を配達すると思うと……さまざまなブラック・ジョークが囁かれそうな気がします。

とはいえAmazonとアメリカ国内の郵便局はこれまで良いパートナーで、郵便局が稼いだ約19億5000万円ほどの収入のうち、約7億円がAmazonに発注されたものなのです。そしてAmazonで買われた商品の、だいたい40%が郵便局から配達されているとのこと。数字はないものの、これはカナダも似た構図だそうです。

ちなみに、こちらの画像は1957年に出た絵葉書のスキャンですが、元の建物はこのようなデザインとなっています。

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Image: flicker

元の建造物を活かしつつ、中をくり抜いて新社屋を建てるKITTEおよび歌舞伎座スタイルになるのか? それとも完全に改修するのか? 決定案が楽しみですね。


Image: City of Vancouve, Flickr
Source: Global NEWS

Adam Clark Estes - Gizmodo US[原文
岡本玄介