早めに体験してみたいものですが…
2018年にもリリースされると噂される、MacでiOSアプリが動作する「マジパン(Marzipan)」というプロジェクト。一方海外では、「この機能は2019年まではリリースされないのでは?」という新情報が登場しています。
Apple(アップル)ニュースで大御所のDaring Fireballを運営するジョン・グルーバー(John Gruber)氏が他ソースから入手した情報によれば、AppleはiOSとmacOSで共通して使える「宣言型API」を開発しているのだそう。宣言型APIはアプリを開発する際にあらゆる機能を文字で宣言(呼び出せる)できるというもので、たとえば「ここにこの機能のボタン」と宣言するだけで便利なボタンを配置できるイメージ。iOSとmacOSで共通のAPIが使えるようにすることで、両OSに対応したアプリを開発しやすくなるわけです。
ただしジョン・グルーバー氏は、このAPIの機能は今年にはリリースされず、2019年に登場するであろう「iOS 13」「macOS 10.15」に搭載されると予測しています。
Sounds like that‘s referring to a pair of separate projects (known alternately as “Amber,” “Infrared” and “Ultraviolet”) from the Swift team. Not the same as the iOS apps on Macs initiative. There are many moving pieces with a major multi-year, multi-step project like this. https://t.co/jXKa5vRTzi
— Mark Gurman (@markgurman) 2018年5月1日
一方でBloombergのマーク・グロマン(Mark Gurman)記者は、このAPIはユーザー・インターフェイス(UI)に関連した数年単位のプロジェクトではあるものの、iOSとmacOSのアプリ互換機能には関係ないのではないか(iOSとmacOS用アプリのUIを宣言する文字列を統一するだけで、iOSアプリを両OSで走らせられるようになるわけではないのでは)、と指摘しています。
近年ますます盛んなモバイル向けアプリ市場と対比するように、macOSのアプリは数が少なく、質もあまり高くなく、アップデートもされない…と、停滞感が漂っています。ここでiOSアプリがMacでも動作するようになれば、ユーザーの利便性はさらに向上することでしょう。
AppleのクックCEOはMacとiPadのハードウェアレベルでの融合には消極的なようですが、ソフトウェア方面での歩み寄りはあっても良さそうですね。
Image: Shutterstock
Source: Daring Fireball via 9to5Mac
(塚本直樹)