レモンが好きでたまりません。レモンの酸味とほんのりとした苦みは甘い料理も塩気のある料理も引き立てるで大好きですし、レモンをぎゅっと一絞りするとどんな料理も美味しくなると思います。私の場合は、レモンを買うときは大量にまとめ買いして、冷蔵庫の野菜室に必ず1~2kgのレモンを常備しています。今月は私の誕生日にAlison Romanが書いた料理本をプレゼントされたので、それ以来、毎日その本のレシピを使って料理しています。

この本には料理の基本がすべて書いてありますが、レモンを丸ごと使って料理するというコンセプトを教えてくれました。もっと早く試してみれば良かった! 私は大好物のレモン・シェーカーパイ以外にレモンを丸ごと使おうと思ったことは一度もありませんでした。レモンの汁だけでなく皮から身まで使うと無駄がなくなりますが、それだけでなく、白い中果皮と外側の硬い皮を使うことで、レモン汁だけでは得られない複雑な風味と歯ざわりを味わうことができます。

レモン好きの読者のみなさん、だまされたと思って是非レモンを丸ごと使ってみてください。手はじめに、素晴らしいレシピを3つ集めてみました。

そのうちの2つはAlison Romanのレモン料理本から、最後の1つは私の創作レシピです。

レモンの種を素早く取り除く方法

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「レモンを丸ごと」使うと言っても、さすがに種は取り除く必要があります。中果皮と外皮はほど良い苦みが美味しいのですが、種はまったく美味しくありません。

レモンの種を取り除く一番簡単な方法は、5mm以下の薄さにスライスして指かナイフの先で種を取り除くこと。種の数はレモンによって異なり、全く無いものもあれば、たくさんあるものもありますが、このように薄切りにすると、種が1つ残らず目に見えます。この方法は、一見手間がかかりそうに見えますが、やってみるとすぐできてしまいます。私は、手作業が速い方ではありませんが、それでも1分以内にレモン1個をスライスして種を取り除くことができます。

レモンを丸ごと使ったレモネードの作り方

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Photo: A.A. Newton

これはレモン料理本の最初に出てくるレシピ。とてもシンプルなのに、満足感が得られ、使い道は無限にあり、レモンの風味をたっぷり味わえます。

(出典:Alison Roman著『Short Stack Editions, Vol. 13: Lemons

用意する調理器具

  • 1リットル程度の広口瓶かプラスチック製の蓋つきスープコンテナ
  • カクテル用マドラー
  • 丈夫な木杓子
  • フレンチ麺棒のどれか

材料

  • 中ぐらいのレモン 2、3個(5mmの厚さにスライスして種を取り除いておく)
  • 砂糖 1/4~1/2カップ(1/2カップだと私には甘すぎたので、次回はもう少し砂糖を減らすつもり)
  • 水 3、4カップ

作り方

  1. レモンと砂糖を広口瓶やプラスチック製のスープコンテナのような丈夫で大きめの器に入れます。
  2. カクテル用マドラー、木杓子、フレンチ麺棒のどれかを使って、砂糖が溶けてレモンの形がすっかりなくなるまでレモンと砂糖をかき混ぜます。私は先が細いフレンチ麺棒で、90秒間休まず混ぜました。
  3. 容器いっぱいに水を注ぎ、蓋をきっちり閉め、砂糖が全部溶けるようにシェイクしたらできあがりです。
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砂糖は半カップだと私には甘すぎたので1/3カップか1/4カップにしています。
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さあ、ここからが楽しいところです。形がなくなり何もかもが溶け合うまで木杓子やマドラーで叩いて潰しましょう。
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カンパリとあわせると美味しい!

氷を詰めたコップに注ぐか、炭酸水で割ってお召し上がりください。アルコールとも相性抜群です。レモネードとジンを1対1の割合で氷の上に注ぎ、カンパリをちょっと入れると、ピンクレモネードのできあがりです。この夏の新しいドリンクとしてどうぞ。

レモンを丸ごと使ったサルサヴェルデ(サルサソース)の作り方

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Photo: A.A. Newton

このレシピは初めて作ってみましたが、あまりにも美味しいので、その週のうちにさらに2回も作ってしまいました。ここでご紹介するレシピは私の好みで、レモンとコリアンダーを多めにして、赤唐辛子のフレークを豪快に入れて辛めにしています。是非お試しください。

(出典:Alison Roman著『Short Stack Editions, Vol. 13: Lemons』)

材料

  • 中ぐらいの大きさのレモン 1個(種を取り除き細かく刻む)
  • エシャロット 2個(薄くスライスする)
  • ニンニク 1片(すりおろすか細かく刻む)
  • 乾燥赤唐辛子フレーク 小さじ1杯
  • イタリアンパセリ 1束
  • コリアンダー 1束(コリアンダーが苦手な場合は、パセリと同量の他の葉物香草ミックスで代用)
  • オリーブオイル 1/2カップ

作り方

  1. 刻んだレモン、エシャロット、ニンニク、赤唐辛子フレークをボールに入れ、塩を加えて混ぜたらしばらく休ませて、その間にハーブを刻みます。
  2. パセリとエシャロットを細かく刻み、ボールの中で他の材料とあわせます。オリーブオイルを注ぎ、しっかり混ぜて、味見します。塩、赤唐辛子フレーク、レモン汁を必要に応じて加え、蓋をしてしばらく冷蔵庫で休ませてから食卓へ。
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このぐらい細かくなるまで刻みましょう
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全部混ぜ合わせたらできあがり!何にでもたっぷり乗せて召し上がれ。

賞味期限は作ってから48時間以内ですが、何とでもあうので楽にクリアできます。私は黒豆入りご飯の上にのせたり、マヨネーズであえて卵焼きサンドイッチの上に塗って食べるのが好きです。

レモンを丸ごと使ったギリシャ風ポテトの作り方

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Photo: A.A. Newton

レモン入りチキンブロスでゆでたジャガイモを使ったギリシャ料理「Lemoni Patatas」は癖になる美味しさ。コクとボリュームがたっぷりあって、これ1品で立派な食事になりますが、酸味が利いているので、油っぽい肉料理とあわせても美味しいです。これなら私は毎日いくらでも食べられそう。ここでご紹介する私の創作レシピは、私が今まで考案したレシピの中で一番のできだと思います。細かく刻んだレモンをオーブンでキャラメリゼすると、レモンの美味しさが際立つモチモチの食感になります。

注:肉好きにはチキンブロス(妥協案として濃縮チキンブロスで代用可)が必須ですが、ベジタリアンやヴィーガンの場合は、Andrea Nguyenのヴィーガン向けフォーのように乾燥酵母ブロスを使って、チキン並みのコクを出しましょう。

材料

  • ジャガイモ 900g程度(赤ポテト以外ならどんな種類でもOK/皮をむいて5cmぐらいの大きさに切る)
  • オリーブオイル 1/2カップ
  • 塩 小さじ1/4
  • チキンブロスまたは濃縮チキンブロス 2カップ
  • 中ぐらいのレモン 2個(種を取り除き細かく刻む)
  • アドボシーズニング 小さじ2
  • 乾燥オレガノ 小さじ1
  • ニンニク 2片(すりおろすか薄くスライスする・お好みで)

作り方

  1. オーブンは約240℃に予熱しておきます。大きめのステンレス製のスキレットを弱火で1分間温めて、そこにオリーブオイルを入れます。火を中火にして、オイルがシュンシュンいうまで温めます。ちょっと煙が上がったらOKです。
  2. 熱くなったオイルに刻んだジャガイモを注意深く入れて、塩を振り、5分間煮ます。途中でひっくり返して均等に茶色になるようにしましょう。
  3. ジャガイモを調理している間に、チキンストック、レモン、アドボシーズニング、オレガノ、好みでニンニクのかけらをスープコンテナかガラスの計量カップに入れます。ジャガイモがきつね色になったら、スープストックをジャガイモの上に注ぎ、優しく混ぜてからオーブンに入れます。
  4. ソース(これが美味しいんです)とジャガイモを絡ませたいなら30分間、もう少し汁気を無くして、しっかり焼きたいなら最長1時間オーブンで焼きましょう。

何と一緒に食べても美味しいですし、ボールに入れて刻んだパセリを散らし、トーストしたパンにソースを吸わせながら食べるのもお勧めです。作った翌日も美味しく食べられます。カリカリになるまでフライパンで焼いて目玉焼きや朝食のハムやソーセージと一緒に食べてもいいですね。

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Photo: A.A. Newton

このハイパーな料理本のおかげで、初夏にぴったりのレモンを使った料理にたくさん挑戦してみることができます。もちろん、レモン・シェーカー・パイは、メイヤーレモンの旬が終わる前のマストですが、レモンを丸ごと使ったビネグレット(皮をむいて、種を取り、美味しいところだけをオイル、ニンニク、シーズニングと一緒に身を裏ごしします)、ライムを丸ごと使ったワカモレ、キーライムシェーカーパイを作ってみようかと思っています。柑橘類がそれほど好きでない人でも、こういうレシピを見れば、好みの食材を見る目も新たになり、将来使えそうな新しいレシピが見つかるかもしれません。

A.A. Newton – lifehacker US [原文]