米Lifehackerが人生の役に立つ言葉を紹介するシリーズ「Mid-Week Meditations」へようこそ。ストア派の知恵を探求しそれを使って自らを省みて、人生を好転させましょう。

今回は、古代ギリシャの哲学者エピクテトスの言葉を紹介します。『Discourses』の第2巻第10章で、エピクテトスは意志よりも強い力はないのだと訴えています。

考察して見給え、君は何物であるか。第一に人間である、すなわち意志以上勝れたものを何も持たないものである、しかしその意志には他のものは従属するが、意志自身は隷属もしなければ従属もしないのだ。そうすると理性の点で、君は何と異なるか考えて見給え。君はけだものどもと異なり、羊どもと異なる。

その意味するもの

立ち止まって、自分が誰で何なのかを考えてみてください。あなたは人間であり、あなたが持つ最大の力は、あなたの意志。すなわち、理性を働かせて選択をする能力なのです。この力こそが、ほかの誰からもコントロールされず、奪われない唯一のものであり、あなたを他の動物と区別するものです。自分がこの力を持っていることを忘れたり、この力を無駄使いしないようにしてください。

そこから学べること

多くの人にとって人生とは、選択の長いリスト以外の何物でもありません。「何をするか」「どこへ行くか」「何を食べ何を飲むか」「どのようにするか」を、絶え間なく選択し続けなければならないのです。

しかし、もっと重要なのは、その体験が自分にとってどんな意味があるのかを決めたり、出来事にどう反応するのかを選ぶ権利は、あなた自身にあるということです。誰もあなたからその権利を奪うことはできません。神々でさえできないのだと、エピクテトスは言っています。

私は死なねばならない。しかしそれだからとて嘆きながらそうせねばならないというのではあるまい。縛られねばならない。でもその上悲しみながらというのではあるまい。追放されねばならない。さればとて笑いながら、機嫌よくゆとりを持ってそうされるのを、人が妨げるというのではあるまい。「秘密を話せ」 私は話さない。それは私の権内になるのだから。「しかしわしは君を縛るだろう」 君、君は何をいうのか。私を縛るんだって。君は私の足を縛るだろう、だが私の意志はゼウスだって征服はできないよ。

あなたの意志、すなわち、悲しみに耐え、悲嘆からすばやく立ち直るあなたの能力こそが、あなたが持つ最大の力です。自分に何が起きるかは、必ずしも選択できるわけではありません。しかし、体験した出来事にどう反応するかを選ぶ力をあなたは持っています。いかなる動物も、人間も、神でさえも、あなたがその力を使うことを阻止することはできません。


Image: x1klima/Flickr

Patrick Allan - Lifehacker US[原文