観衆が持っている携帯電話の電波が影響した模様。
5月1日のこと、中国、西安の城壁の上で1,374機のクワッドコプター・ドローンによる光のパフォーマンスがありました。しかし何機ものドローンが制御を失った上、その内2機が墜落(YouTubeの概要欄では1機)してしまったのです。
ドローンを作ったのはEhang Egret社。彼らは本番前の4月29日に行なわれたリハーサルで、ドローンのパフォーマンスを成功させ、ギネス世界新記録を樹立しました。ですが本番では完璧に揃わず失敗。中国のニュースサイトEcnsいわく、「ショーは13分に渡り、大空で幅1.2kmほどにドローンが散らばった。2018年の冬季五輪開会式でIntel(インテル)が行なった1,218機のドローン・パフォーマンスを超えようとした挑戦だった」とのこと。
地上260mの夜空をバックにした、巨大電光掲示板のようなパフォーマンス。本番の様子を映像でどうぞ。
なるほど、途中から大量のドローンが不調で編隊を成せていませんね。ちなみに1,374機というのは、西安の遺跡で明王朝に作られた城壁が13.74kmあることに由来した数字です。ここはシルクロードの中継地点として栄えた都市なので、それを模したパターンも登場します。
Ehang Egret社のコントロール・システムで制御されたドローンたちは、16種類のパターンを描く予定でした。失敗の原因について同社のCEO、Shi Zheyuan氏が推測するには、「10万人の来場者たちが持つ携帯電話の信号が干渉したのでは?」とのこと。というのも、リハでは成功しているのがその理由です。
Ehangはクワッドコプター型有人プロペラ機「Ehang 184」を完成させた会社でもあります。2017年2月には、広州市で1,000機のドローンによるパフォーマンスも成功させているので、技術的には信用があるはずなんです。
なので将来的には、携帯電話の電波信号にジャマされないドローン技術を確立させないといけませんね。
Image: YouTube
Source: YouTube(1, 2), Ecns, Ehang, 微博, Guinness World Record
Patrick Lucas Austin - Gizmodo US[原文]
(岡本玄介)