即ち、持ち歩ける録音スタジオ。
iZotopeは、プロからアマまでご用達の名プラグインを手がけてきたオーディオメーカー。Ozoneシリーズや人工知能を搭載したNeutronなど、DAWでのマスタリングを考えると結局iZotopeにたどり着くなんてのもDAWあるあるです。
そんなiZotopeが、ポータブルなマルチレコーダー「Spire Studio」を発売したのが2017年末頃。ニッチなDAW界隈で話題となりましたが、このたび日本国内でも発売が決定したとDigilandが報じています。同社初となるハードウェア製品だけに、使い心地が非常に気になります。
ワイヤレスレコーディングスタジオ、あるいはiPhone用ワイヤレスオーディオインターフェイスと表現しているサイトもありますが、要はポータブルに使える最大8トラックのマルチレコーダー。iPhoneで操作しつつミックスダウンまで持っていけるよという代物です。本体にはコンデンサマイクが内蔵されており、アコースティックな録音からMIC/LINE端子経由の直録りもイケます。
面白いのは、収録した音源を専用アプリで強力にエディットできるというところ。帯域のカットや波形のトリム、それに各種エフェクトやアンプシミュレーターも完備してるから、曲として完結するレベルまで追い込めるんですね。マスタリングツールとしての使いやすさもある。
現代らしく、各種SNSへのシェアにも対応。もちろんPCへの転送もできるので、DAWでガッツリいじりたい気持ちが湧いても安心です。機能性はもとより、コレ1台あればケーブルやマイクが一切不要というのがべらぼうに便利だよなぁ。セッティングが楽だと気持ち的な面でも何かとやりやすい。
発売日は2018年6月5日(火)予定。価格は本体のみで4万5000円、バッグとヘッドホン(オーディオテクニカのM30)のバンドルで5万9800円です。
IK MultimediaのUNO Synthといい、ソフトで培ったノウハウをハードに持ってくる流れがきつつある?