子どもは毎日朝から晩までいろいろなことで格闘しています。宿題ができない、上着がうまく着れない、レゴでお城を作ってみたけど箱についている写真みたいになっていない、ぎゃ~! こんなふうに親にぐずぐず泣きつかない日はありません。

何かうまく行かないことがあると、子どもはこんなふうに叫びます。

できな~い!

うまくいかないよ!

助けて! できな~い!

こんなとき、親なら本能的にさっと手を差し伸べて問題を解決しようとしてしまいそうです。だって、それが親の務めですから。

子どもが困っていても、すぐに助けない理由

でも、そうする代わりに17秒間だけ待ってみましょう。これは、Alissa Marquessさんが今月上梓した『Bounceback Parenting: A Field Guide for Creating Connection, Not Perfection』という本の中で具体的に勧めている時間の長さです。なぜ17秒なのでしょうか。

3児の母のMarqueesさんは、ごく平均的な人が他人の話を遮らないためには17秒待つ必要があると聞きました。それで、試しに、彼女は家族に自分の意見を言う前に数を17まで数えてみることにしました。すると、夫も子どもたちも途中で遮られることがなくなり、それまでよりずいぶん話すことも、自分でできることも増えました。そこでMarqueesさんは自分が今までいかに彼らを中断させてきたか気づいたのです。そこで、子どもが奮闘しているのを目にしたら、17秒間だけ待ってみることに決めました。

17秒待つと、どう変わる?

なぜ待つべきなのでしょうか。バッファーを設けると、子どもは、フラストレーションを感じる以上に頑張って問題を解決するチャンスを得ることになるから。Marquessさんが説明しているように、「子どもに自力で勝利する可能性をあげる」べきです。

17秒の間に、子どもはこんなふうに考えるかもしれません。

「助けが必要だよ! 助けてって言ったんだよ! 助けてくれる人はいないの? どうして誰も僕を助けてくれないの? どうしたらいいんだろう。僕は何とかできるかな? 自分でこの解決策を試してみるのはどうだろう。あっ、うまくいった!自分でできたよ」

毎回こうは行かないかもしれませんが、うまくいったときの効果は絶大です。

是非お試しください。よちよち歩きの子が星型の穴にブロックを入れようとしてイライラを募らせていたら、17秒待ってみましょう。幼稚園児がジャングルジムのてっぺんから降りられなくなっていたら、すぐに助けないと危ないとき以外は、17秒数えてみましょう。小学生が算数ができなくて投げ出しそうになっているときも、親は17秒待ちましょう。

親にとって待つことは辛く、助けの手を差し伸べる方が楽です。でも、子どもが自分の能力に気づくには、いつも助けてくれるパパとママでなく、自力でやり遂げるチャンスが必要なのです。

Michelle Woo –Lifehacker US[原文

image:goodmoments/Shutterstock.com