ちょっと考えてみましょう。

結晶化したパリパリの砂糖のクラストが上に乗っていなければ、クレームブリュレはただのカスタードクリームです。もちろんカスタードはとてもおいしいものですが、この焦がした砂糖こそが、カスタードのおいしさを特別なものにしています。実は、ブリュレ(「焦がした」を意味するフランス語)するのをカスタードだけに限ってしまうのは、もったいない話です。いろいろな食べ物が、ブリュレされるとすてきな味わいになるのです。

1. ゆで卵

私が「自分が発明者だったらよかったのに…」と思う料理が1つあるとすれば、それは、Alvin Cailan氏(ロサンゼルスで人気のファストフードレストラン「Eggslut」の共同創業者)が考案した「エッグブリュレ」です。エッグブリュレは甘くて、風味豊かで、ファッジ(柔らかいキャンディ)っぽくて、ほんの少し焦げています。おまけに、すごく簡単に作れるんです。

卵を6分間ゆでてから、殻をむいて半分に切ります。それぞれの断面に、まずは多めにつまんだ塩を、次に砂糖少量を振りかけます。そのあと、弱火にした料理用バーナーで、断面がぶつぶつ泡立ってカラメル状になるまで、焼き焦がします。最高にカリカリで塩味がきいたベーコンを添えて召し上がれ。

2. オートミール

私はベージュ色の食べものが好きなのですが、オートミールだけはどうも苦手です。けれども、バターたっぷりのクリーミーなオートミールの表面を、カリカリのシュガークラストで覆ってくれれば、話は別です。そこに新鮮なベリーも加えてくれたら言うことなしです。ほかのものをブリュレするときと同じように、振りかけた砂糖(白砂糖または黒砂糖)をバーナーで焼き焦がせばOKです。

3. グレープフルーツ

ブリュレすれば、グレープフルーツの酸味や苦みが和らぎます。こちらも作り方は、半分に切ったグレープフルーツに振りかけた砂糖を焼き焦がすだけです(グレープフルーツブリュレに関しては、上火式のグリラーも使えます)。実を言うと、ブリュレに適している柑橘類はグレープフルーツだけではありません。何で試しても、きっとうまくいくと思いますよ(マイヤーレモンも驚きのおいしさです)。

4. 豚バラ肉

有名シェフのThomas Keller氏による「豚バラ肉のコンフィ」のレシピでもいいですし、ほかの豚バラ肉レシピでもかまいません。鉄のフライパンで表面を少しカリカリに焼いたら、そこに砂糖を適量振りかけて、弱火にしたバーナーでゆっくりとよく焼き焦がします。

5. ブリーチーズ

ベイクドブリーは、それだけでも「自分を甘やかすぜいたくな味わい」ランキングのかなり上位に入りますが、パリパリした甘いカラメルのクラストが乗ると、まさに鬼に金棒です。上部の硬い皮を取り除いたブリーチーズを、中にしっかり火が通るまで(10~12分)、華氏350度(摂氏約180度)で焼きます。その後、もうおわかりだとは思いますが、白砂糖を適量振りかけて、バーナーでゆっくりと焼き焦がします。

6. カップケーキなどのお菓子

ケーキをおいしくするフロスティング(砂糖衣)は、キャラメリゼしたカリカリの砂糖をトッピングすればいっそう引き立ちます。ケーキやパイ、カスタードプディングなど、どれもこれも、ブリュレするとおいしさが増します。手順については、もう説明の必要はないでしょう。

こうして考えてみると、ブリュレするとおいしくなる食べもののリストに終わりはないように思えます。高級キッチンウェアの専門店「ウィリアムズ・ソノマ」のレシピサイトでは、カプチーノまでブリュレしています。


Image: Lifehacker US

Source: Food 52, Williams Sonoma

Claire Lower - Lifehacker US[原文