ポケット中のスマートフォン、デスクの上のパソコン、受信トレイのメール…。

現代を生きる私たちは、テクノロジーを避けては暮らしていけません。残念なことに、私たちが使うガジェットやアプリはすべて、地球環境に甚大な影響を与えています。

なにも、テクノロジーを手放すべきだと言いたいわけではありません。ただ、少しの配慮と自己犠牲の精神があれば、あなたが使うスマホやアプリがもたらす環境汚染をいくらかでも減らすことができると言いたいのです。

まずは、以下の3つのことからはじめることができます。

スマートフォンを毎年買い換えるのをやめる

ピカピカと輝く新しいスマートフォンが次々と登場するのを見ていれば、1〜2年ごとに買い替えたくなるのは無理もありません。しかし、自分の環境フットプリントを最小限にしたいのなら、今使っているスマホをできるだけ長く使う必要があります。

マックマスター大学の研究によると(Fast Company提供)、スマートフォンを2年間使用した場合のCO2総排出量の95%は、部品となる鉱物を採掘するときに排出されるのだそうです。また、1台のスマートフォンを新しく製造するのに必要なエネルギー量は、古いスマートフォンを10年間使い続けるために必要なエネルギー量に匹敵します。なにもスマートフォンを買い換えるのを10年待てとは言いません。でも、あと1〜2年待つことはできますよね?

スマートフォンを長く使うには、バッテリーを少なくとも1回は交換する必要があるでしょう。iPhoneを使っているなら、Apple Storeに行けば29ドルで新しいバッテリーに交換することができます。

Androidを使っていて、保証期間を過ぎている場合は、メーカーにバッテリー交換代金を問い合わせる必要があるでしょう。バッテリー交換や画面の修理を行っているiCrackedなどの外部サービスを試すこともできます。どれもうまくいかない場合は、iFixitのガイドを参考に自力でやってみましょう。

古いガジェットをリサイクルに出す

今使っているスマートフォンを手放すことに決めたら、まずリサイクルに出すことを考えてください。まだ問題なく使えるなら、メルカリで売れば少しはお金になるでしょう。もう使えなくなっているなら、無料で手放すことも考えてください。多くの小売業者が、独自のリサイクルサービスを提供しています。

チャリティー精神が旺盛な人は、古いスマートフォンを引き取ってくれる団体に連絡しましょう。

こうしたサービスを使えば、古くなったスマートフォンやタブレット、パソコンを手放す際に、もらい手を簡単に見つけることができます。

責任を持ってクラウドを利用する

あなたがデータをクラウドに保存するたびに、すなわち、メールを送信したり、写真を保存したり、Facebookに近況をポストするたびに、クラウドの裏でデータセンターがハードに稼働しています。The New York Timesによれば、2010年には、クラウドのデータ処理のために、760億キロワット時の電力(米国の電気消費量の約2%)が消費されたそうです。この数字は年々増えるばかりです。天然資源防護協議会(National Resources Defense Council)の最近の報告によると、クラウドに使われるデータセンターの年間電力消費量は、2020年までに、1400億キロワット時に達する見込みだということです。

残念ながら、現代を生きる私たちにとって、クラウドを使わずに暮らすことはほとんど不可能です。良いニュースは、いくつかの大手ハイテク企業が、環境負荷を減らすべく、精力的な取り組みを見せていることです。

2014年、Time誌が、Amazonのデータセンター(Amazon以外にもNetflixなどにも電気を提供)で大量に使われている電力のほとんどが、石炭発電に依存していることをレポートしました。しかし、2016年にAmazonは、同社のクラウドで使われている電力の40%が再生可能エネルギーによってまかなわれており、2017年末までに50%にする計画があることを発表しています。

Googleも環境に配慮したクラウドに取り組んでおり、将来、同社のデータセンターが使用する電力は100%再生可能エネルギーでまかなわれるようになると約束しています。 Appleは最近、同社のiCloudにGoogleのサーバーを使っていることを公式に認めました

少なくとも環境に関する限り、どのクラウドを使うか気にする必要はなくなりそうです。好きなクラウドを選んだら、あとはメールを使いすぎないように気をつけてください。


Image: Quality Stock Arts/Shutterstock.com

Source: Science Direct, Fast Co Design, iCracked, iFixit, The New York Times, Time, Amazon, Google, CNBC

Jacob Kleinman - Lifehacker US[原文