個人情報とか抜かれてない? インターネットでなりすまし詐欺が世界的な大問題に

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  • author 湯木進悟
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個人情報とか抜かれてない? インターネットでなりすまし詐欺が世界的な大問題に
Image: Rawpixel.com/Shutterstock.com

知らぬ間に被害拡大も…。

オンラインでキャッシュをやり取りし、クレジットカードで支払うことがますます主流になってきました。それは世界的な流れのようで、いまや発展途上国と呼ばれていた国々でもますます現金離れが進んでいるのだそう。これに伴って、インターネットでは新たな詐欺行為も急増しているようなのです。

LexisNexis(レクシスネクシス)傘下のThreatMetrix(スレットメトリックス)が発表したデータによると、以前より他人のIDを盗み出してはオンライン詐欺を重ねる事件が格段に増加。その主な発生場所は南アメリカのブラジルなど、新興諸国が目立っているようです。ブラジルから近隣国のコロンビアやアルゼンチンのユーザーをターゲットにしたり、欧米諸国を狙うオンライン詐欺が横行。ついにブラジルは今年、初めてインターネットでの犯罪事件を引き起こしている件数の国別ランキングでトップ5入りを果たしたことが伝えられています。

何十億人というオンラインユーザーが、貴重な個人情報などのデータを生み出しており、残念なことに、いまや世界のどこに住んでいようとも、こうした貴重なデータへ不正にアクセスして盗み出し、金儲けをするサイバー犯罪が、ますます容易になってきている

今回の発表にあたり、ThreatMetrixのVanita Pandeyさんは上のように語っています。なお、もっとも犯罪者に重宝されているのは、他人になりすまし、各種アカウントを開設するためのIDにまつわるデータのようですね。

実際、今年第1四半期中にインターネットで拒否された金銭処理の回数は、なんと1億5000万件を突破。前年同期よりも9割近く増えたんだそうです。これは、いかに次々と他人のアカウントを乗っ取ったり偽アカウントを試験的に作って詐欺をはたらく人が増えているのかを如実に示しています。

心配なのは、いまや銀行口座の開設から振込まで、すべてスマートフォンだけで済むケースが増えていること。ここをターゲットにしたサイバー犯罪は、過去1年で150%も増加したんだそうです。他人になりすまして口座を開設すると、まずはオンラインショッピングで小さな買い物を試行。うまく使えることがわかったら、より大きな金銭のやり取りへとエスカレートしていく手口が一般的のようです。いつのまにか個人情報を盗み出され、勝手に自分名義で詐欺行為を働かれてしまうことがないよう、くれぐれもセキュリティ対策は怠っちゃいけませんよ。


Image: Rawpixel.com/Shutterstock.com
Source: ThreatMetrix

Dell Cameron - Gizmodo US[原文
(湯木進悟)