日時計の問題パーツ「太陽」をロボット・アームで解決したアート作品

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  • author 岡本玄介
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日時計の問題パーツ「太陽」をロボット・アームで解決したアート作品
Image: AATB/vimeo

太陽を完全再現するロボット・アーム。

史上最も古い時計は日時計。太陽の位置と角度で落ちる影の向きから、現在時刻を読み取る古代人の知恵ですよね。

でも日時計の最大の欠点は、いつでもどこでも太陽光が差さないこと。夜間はもとより、曇天や雨天時だったらもう腹時計に頼るしかありません。

そんな日時計を、テクノロジーの力アート作品に消化してしまったグループがいます。彼らはチューリッヒとマルセイユ出身のふたり組AATB。そしてこの作品は目玉焼きの英訳と同じ「サニー・サイド・アップ」と名付けられています。

Video: AATB/vimeo

太陽の代わりを務めるのは、LEDが仕込まれたロボット・アーム。そしてノーモン(指柱)は釘が一本、壁に刺さっているのみというシンプルなものです。

日時計は1日24時間で360度、地球の自転によりグルっと回転します。なので割り算すると1時間が15度。ですが陽が沈む時間帯は太陽光がないので……LEDも暗くなるようご親切に設計されています。

アームに使われているのは、ユニバーサルロボット社の産業用協働ロボット「UR10」。そしてこれを制御するのは、アルドゥイーノをベースにカスタマイズした自作基板とのこと。ちなみにこの作品は、4月17日から22日まで行なわれた「ミラノデザインウィーク 2018」に出展されていました。

時間に追われる現代人こそ、大まかな時刻しかわからない日時計を改めて見直す時期に来ているんじゃないか? そんな気にさせられますね。


Image: vimeo
Source: vimeo via AATB, CREATIVE APPLICATIONS NETWORK

Andrew Liszewski - Gizmodo US[原文
岡本玄介