敏腕クリエイターやビジネスパーソンに学ぶ仕事術「HOW I WORK」シリーズ。今回は企業の社会的責任を重視する広告代理店McPherson Strategies のCEOを務めるスーザン・マクファーソンさんの仕事術です。

スーザン・マクファーソン( Susan McPherson )さんのキャリアには、「ビジネスは世の中を良くしなければならない」という一貫したテーマがあります。彼女が経営する広告代理店McPherson Strategiesは、企業の社会的責任にフォーカスしており、マクファーソンさん自身は、Hint Water(彼女も投資しています)のような女性主導のスタートアップや、Girls Who CodeLower Eastside Girls Clubなどの非営利団体に助言しています。彼女はどのような仕事術を駆使して、人々とつながり、エンドレスなToDoリストを管理し、リモートチームと仕事をしているのでしょうか。

居住地:ブルックリンハイツ

現在の職業:McPherson Strategies創業者兼CEO

仕事の仕方を一言で言うと:粘り強く

現在の携帯端末:iPhone 6

現在のPC:MacBook Air

── まず、略歴と現在の仕事に至るまでの経緯を教えていただけますか?

私は「これまでに9回生まれ変わったのよ」、とよく言います(あ、でも、猫好きというわけではありません)。放送ジャーナリストになるために大学院に入って、1985年に創刊間もないUSA Todayに入りました。そのあと、PR Newswireに転職して、社内企業家みたいなものになり、17年間勤続した間に、さまざまな特殊プロジェクトに取り組みました。

2000年半ばにBusiness Council for Peaceと共にアフガニスタンを訪れて、ビジネスがどれほど世の中を良くする原動力になるか実感しました。帰国後、企業の社会的責任(CSR)を果たしていく世界に移ることを決めました。最初のCSRをフェントンで立ち上げるのに数年かかり、その後、自分の名前を冠したMcPherson Strategiesという社会に影響力を与える広報コンサルタント業を始めました。今年5年目で、まだ道半ばです。

──最近の1日の流れを教えてください

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The Wingに参加中
Photo: Susan McPherson via Lifehacker US

昨日私は深夜便でミュンヘンに到着しました。到着から2時間後にはDLDコンファレンスのステージに立ちポッドキャストが社会に与える影響についてディスカッションすることになっていました。セッション終了後、眠い目を何とか開けたまま、ソーシャルインパクトスペースで重要な仕事をしている多様な出席者の皆さんと交流しました。もちろん、その間もアメリカにいる私のチームやクライアントとは定期的に連絡を取り、すべてがスムーズに回っているか確認していました(万事大丈夫でした)。

これが定番というわけではありませんが、ほとんどの日はコンファレンスで話をしているか、世の中をより良くすることに専心している人々とつながるためのイベントに出席して過ごしています。こうした人々とつながることは大好きで、もはや、仕事だからしているだけではありません。

── 「これがないと生きられない」というアプリ・ソフト・ツールは?

いまだに紙とペンが手放せません(アプリで代用できるとわかってはいても、毎日紙にリストを書きつけています。)。なくてはならないアプリは、『LinkedIn』『Slack』『Zoom』『Apple Mail』、そして携帯電話です。どれも私と人をつなげてくれるものばかりです。それから、個人的に楽しんで使っているのは、出会い系アプリの『Bumble』と『Tinder』(私は独身です)、『Instagram』『Facebook』です。あと、『NPR』『New York Times』『CNN』『FT』などのニュースアプリは言うまでもありません。

── 仕事場はどんな感じですか?

私は自宅にオフィスがあり、チームのメンバーは全員リモートで働いています。ほとんどすべてのファイルと書類をクラウドに保存しているので、アパートが散らかることもありません。それから、最近女性専用の社交クラブ「The Wing」に入ったので、週に2回は人と交流しています。

── お気に入りの時間節約術やライフハックは何ですか?

最近は、夜しっかり睡眠を取ることにしています。私は長年くたくたになっていましたが、遂にそれはダメだとわかりました。それまでは、疲れたと認めたら負けだと思っていたのです。でも、今は違います。睡眠を大事にしています。

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2017年オフサイトでMcPherson社のチームと
Photo: Susan McPherson via Lifehacker US

── どんな人たちからどのように仕事を助けてもらっていますか?

McPherson Strategiesのすばらしいチームなくして、今の私は存在していません。エレン・ミラー・ギルクレストさんは8年以上私と一緒にいて、私が考えていることを先回りしてわかってくれますし、大変クリエイティブなんです。

アシスタントのジェニー・チェンさんはこの4年間一度も動揺したことがなく、彼女の助けがないと私はどうしたらいいか全くわからなくなると思います。マネージング・パートナーのカシア・レタースカさんは人事系の仕事には卓抜した能力があり、数年間一緒に仕事をしてきましたが、一度も目立った意見の不一致はありませんでした。

イザベル・ジュテさんは、天才プロジェクトマネージャーで、「列車や飛行機を常に定刻運行できる人」とみんなに言われています。全面的に、お互いを認め合っているチームです。

──ToDoはどうやってトラッキングしていますか?

前述した通り、私はこれまでずっと紙とペンでリストを書くタイプの人間でした。もちろん、そのリストに載っているタスクが全て完了することは絶対ありませんが、済んだ作業をバツ印で消していくだけで喜びを感じます。あと、私にはこれ以上ないほどすばらしいアシスタントがいます。彼女はカレンダーを神業みたいに管理してくれています。

──苦手なことは何ですか? どう対処していますか?

経費をつけたり、クライアントに請求書を出すことが苦手です。でも、これはビジネス上どうしても必要なことだとわかっています。それで、私は「今度こそ簿記係を雇うから」ずっと言い続けています。

──どのように充電していますか? 仕事のことを忘れたいときはどうしますか?

子犬のフィービーが私の喜びであり気分転換でもあります。それ以上に好きなのは、パーティやサロンのホストをして友人や愛する人たちを紹介して、ファンドを立ち上げ、さまざまなNGOについて知ってもらうことです。最後になりますが、今はとても気になる非営利団体が3つあって、私はその役員になっています。

──仕事の合間に何をするのが好きですか?

エキゾチックな旅行を計画することです。行き先は遠いほど良いです。昨年は、1月に北極圏を体験しましたし、2〜3年前にはスリランカに行きました。旅の計画を立てるプロセスが本当に楽しいです。リサーチして、友人からのおすすめを集め、隠れた宝石を見つけるのです。

次の冒険を楽しみにしています。

──今、何を読んでいますか? おすすめの本はありますか?

3人の友人たちが出した新刊本で、Anjali Kumar著『Stalking God』、Sally Kohn著『The Opposite of Hate』、Rebecca SofferとGabrielle Birkner共著『Modern Loss』です。

──これまでにもらったアドバイスの中でベストなものを教えてください

亡父からのアドバイスで「(それをしたからといって」刑務所に入れられるわけじゃない」です。このアドバイスのおかげで、私は人生でたびたびリスクをとれるようになりました。

──ほかに何か読者に伝えたいことはありますか?

私は熱心なエンジェルインベスターですが、女性主導のスタートアップにしか投資しません。あとは、もう少しで本の企画書を完成させられそうです。


Image: Lifehacker US

Source: Girls Who Code, Girls Club, Bpeace, The Wing, Amazon(1, 2, 3

Nick Douglas – Lifehacker US[原文