こんな話をよく耳にします。
MacBookの電源アダプタが壊れてしまいました。Appleストアを見に行くと80ドルで売っています。
一方、Amazonで探したら、はるかに安いコピー製品が見つかりました。
誰もがこの状況に立たされれば、安コピー製品に心が引かれてしまうでしょう。たとえば、HDMIケーブルなど、安い代替品を買うのが理にかなっているケースもあります。
しかし、MacBookの電源アダプタに搭載されているテクノロジーを詳しく見てみれば、高価なApple税を払う価値が十分にあることがわかります。
何年か前に、GoogleのソフトウェアエンジニアでテクノロジーマニアのKen Shirriff氏が、MacBookの電源アダプタと安いコピー製品を分解して、比較したレポートを投稿していました。
両者の間には驚くほど大きな違いがありました。Appleの電源アダプタにテクノロジーがぎっしり詰め込まれているのに対し、コピー製品の中身はスカスカでした。
コピー品は、安全面でリスクも
もっと重要なのは、Appleが安全性に重点を置いているのに対し、コピー製品は手抜きをしているので、電気ショックなどの危険にさらされるリスクがあるということです。
MacBookの電源アダプタはざっと見ただけでも、三層絶縁ワイヤー、アース、マグネティックフィールドなど、電気を安全に伝送する技術が使われています。
さらに、電力を調整する小さなプロセッサが内蔵されており、消費電力が高くなり過ぎると自動的にシャットダウンするようになっています。
また、火花放電を防ぐために、ノートパソコンと充電器の接続が解除されるとすぐに電流を止める機能もあります。
節約と安全性、どちらを取る?
一方、安価なコピー製品は、フィルターも、アースもなく、電流を調整する複雑な回路もありません。安全性がゼロだというわけではありませんが(絶縁テープなどいくつかの安全策はとられている)、電気ショックのリスクがあるとShirriff氏は言っています。
もちろん、Appleの電源アダプタも完璧ではありません。ケーブルは傷がつきやすく、価格も高すぎます(さまざまな技術が詰まっているとしても)。
たとえそうだとしても、電源アダプタだけは安価なコピー製品に手を出すべきではありません。それでも安いほうがいいというなら、くれぐれも自己責任で…。
Image: tharathip/Shutterstock.com, Ken Shirriff’s blog
Jacob Kleinman - Lifehacker US[原文]