こりゃ名案。飛び出す電気自動車用の充電ポール、英オックスフォードで試験導入へ

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  • author 塚本 紺
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こりゃ名案。飛び出す電気自動車用の充電ポール、英オックスフォードで試験導入へ
Image: Oxford City Council ‏/ Twitter

賢いデザイナーがいるものですね。

電気自動車が普及するための一番の障害は何と言っても充電ステーションでしょう。ガソリンスタンドの場合は全国各地、世界中どこにでも存在していますが、電気自動車となるとごく一部の地域でしか充電できないのが現状です。

「自宅と会社を往復するだけだから...」というユーザーも、一軒家ならガレージで充電ができるかもしれませんが、マンション住まいとなると一気に難しくなります。自宅に帰って来てもマンションの駐車場に充電ステーションがなければ翌日、車に乗ることもできなくなります。アメリカやイギリスでは駐車場を持たずに駐車可能な路上に車をとめている人も多いですが、路上に充電ステーションも無いわけです。

温室効果ガス削減のために電気自動車や燃料自動車の普及が求められて久しいですが、「じゃあ充電ステーションを実際問題どうやって増やすんだ」となるとなかなか一筋縄ではいきません。そんな中、イギリスの会社Urban Electricが画期的なデザインを開発。世界初の「排気ガスゼロの区域」を目指すオックスフォードが、20台を年内に設置することを決定しました。

路上に埋め込まれた充電ポールが、アプリからのリクエストに応えてニョキニョキと突き出してくるというデザインです。必要が無い時は地面に収納されているので景観を汚すこともありませんし、いたずらで破損されてしまう可能性も低くなります。「UEone」と名付けられたこのテクノロジー、engadgetのレポートによるとオックスフォードの居住地区の90%に設置可能とのこと。今回の試験運用では一つの通りに限られて設置されるそうです。2020年まで運用され、その効果をモニタリングするとなっています。

「充電ステーションが足りない!」と聞くとガソリンスタンドのような設備が展開される様子を想像してしまいますが、これなら土地の問題も無くなります。かと言って、これまでの街の景観も変わりません。住民も利用者も抵抗感はかなり低いのではないでしょうか。


Image: Oxford City Council ‏/ Twitter
Source: Urban Electric via engadget

(塚本 紺)