「働き方改革」の本質を理解できない野党はやっぱり落第だ

批判ありき、にはもうウンザリ

国会審議拒否と働き方改革と

連休が終わり、やっと国会が動き出した。一部野党議員は、国会審議拒否によって18連休と、サラリーマンもうらやむほどの「休養」をとったが、皮肉にも国会では「働き方改革」の関連法案が話題になっている。

雇用といえば、筆者のような大学関係者には、今春の大卒就職率が98%と、3年連続最高になったのは喜ばしいニュースだった。

もっとも、これは想定内の話だ。アベノミクスについて評価はいろいろなされているが、筆者は肯定的である。そもそもマクロ経済政策では、1に雇用の確保、2に給与アップを達成することが重要である。実は、雇用の確保をすれば人手不足の状況が生まれるので、給料は自ずと上がってくる。この意味で、やはり一番に目指すべきは雇用増ということになる。

雇用は、失業率や就業者数等で測れるが、どちらをとっても、安倍政権の実績はいい。バブル崩壊以降では、最もいいといってもいいだろう。

筆者は所属する大学などの組織で、就職関係の話をすることもある。個別企業の就職担当者を招いて、有り体にいえば「学生の就職をよろしくお願いします」と言うわけだ(個別の学生の面倒をみる、という意味ではない)。

6年前の民主党政権時代には、ひたすら大学から企業にお願いする立場だった。そのときでも、筆者は企業になにか話をするように頼まれていたので、翌年の大卒者の就職率の予想を話題にしていた。

 

正直にいえば、翌年の就職率を予想することはそれほど難しくない。というのは、就職率と前年の失業率には強い相関があるので、わかっている失業率から翌年の就職率を予想することができるからだ。

そこで、翌年の就職率を話題にしながら、アベノミクスでの金融緩和の継続の見通しを述べて、「そのうち就職率が高まり、就職市場は売り手市場になるだろう」と、6年前から予想していた。

アベノミクスの金融緩和によって実質金利を下げて、株高、円安を生じさせるとともに、実物経済を押し上げ、有効需要を増加させて、雇用が伸びる、という仕組みだ。この現象を理解できずに、いまだに一部野党やマスコミでは「雇用が伸びているのは人口減少のため」という人がいるが、人口減少はここ20年くらいずっと起こっている現象である。にもかかわらず、金融緩和を実施した安倍政権と小泉政権以外のときには、就業者数は増加していない、という事実を知るべきだ。

というわけで、大卒就職率が過去最高なのも納得なのだ。

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