機種にとらわれず、アプリだからこその1位かと。
日本のモバイル決済は「おサイフケータイ」が普及しており、楽天EdyやiDやモバイルSuicaなどいくつものサービスがしのぎを削っていますよね。ですがアメリカだったらどうでしょう?
主にはApple Payと、大きく下回ってGoogle Payが普及しているようですが……eMarketer調べでは、実はコーヒーチェーン店のスターバックスが提供するアプリが、堂々の1位なのだそうです。つまりアメリカ人はコーヒーが大好きで、しかもピンポイントでスターバックス好きだってことの現れと捉えて良いのでしょうか?
このアプリはスターバックスでしか使えないものですが、使えば使うほどポイントが稼げるため、人々は一杯の無料コーヒーを目指して、カフェイン漬けを加速させているのでしょう。それにこのアプリは注文履歴を参照できたり、スタバ限定のギフトを贈ることや、モカやラテなどを独自にカスタマイズした呪文を唱えてくれるのです。
ANDROID POLICEいわく、アメリカ在住の14歳以上のスマートフォン・ユーザーはおよそ5500万人おり、その1/4以上が2018年内のうちに店頭での支払いをスマホアプリで行なうと予想されています。そしてそのうち40%程度の2340万人が、スタバのアプリでコーヒーを支払っているとの統計が出ています。前回の会計四半期では、米国内の店舗で12%の支払いがアプリによるもの、という数字もでています。
上はeMarketerのグラフです。店舗で使われたモバイル決済は、スタバアプリの支払いに次いで、Apple Payが気持ち下回る程度となっています。Google Payはドーンと落ちて、さらにその下にSamsung Payが。2022年までの予測では、この順位はずっと変わらなそうですね。
スタバアプリはApp StoreとGoogle Playから無料でダウンロードできます。Apple PayはiOS端末で、Google PayはAndroid端末で、Samsung PayもSamsung端末でしか支払いができません。でもアプリなら、各機種に依存せず支払いができるので一人勝ちになったのでしょう。
また、スターバックスはいち早くデジタルの波を採り入れたのが奏功したものと思われます。CNETによれば、スターバックスは2010年からこのサービスを開始しているの対して、Apple Payは2014年からと4年も遅れを取っているのです。この理由も決定的な要因のひとつかもしれませんね。
Image: PORNCHAI SODA / Shutterstock.com
Source: ANDROID POLICE via recode, CNET
(岡本玄介)