バク宙はロボット界のトレンド?
後ろ向きに宙返りができるBoston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)の二足歩行型ロボットATLAS君の運動性能には驚かされました。ですが、ディズニーリサーチも負けず劣らずバク宙をするロボット、スティックマンを作っています。
その名の通り、彼は棒人間。一本脚はピョンピョン跳ねるミニ・ロボット「Salto-1P」を彷彿とさせますね…。さらに、空中ブランコにぶら下がった状態から、振り子の運動エネルギーを利用して回転します。
こんな風に、クルクルっと2回転もできちゃう!
「スティックマン」は、人間の腰と膝のような関節を持っており、完璧なタイミングでロープを離して美しく関節が曲がるよう設計されています。
彼の身長は、人間が頭の上に腕を伸ばしきった長さとほぼ同じであろう長さを想定し、約2.1mで作られています。そして空中ブランコは地上6m地点から振り子運動を開始。振られたあとの最高値でロープを離すよう、モーション・センサーやコンピューター・ビジョンなどを駆使し、常に計算をしています。
背中には、それぞれ12.5度の角度で埋め込まれた3つのレーザー・レンジファインダーが本体と地面との角度を計算。慣性計測装置(IMU)とあわせて背中から安全に着地するタイミングを測り、真っすぐ伸びた姿勢でマットに落ちるようプログラムされているのです。
「スティックマン」ができることは、今のところこのジャンプだけ。将来どのように進化するのか見ものです。もしかしたら回転中にヒネりを加えるかもしれませんし、手脚が2本になるかもしれません。さらには2体目が空中でキャッチしたり、火の輪をくぐったりもするかも?
Image: YouTube
Source: YouTube via Disney Research, THE VERGE via Stickman: Towards a Human Scale Acrobatic Robot
(岡本玄介)