チェス、将棋、囲碁…。AI vs 人間の戦いの歴史を振り返る

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  • author 渡邊徹則
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チェス、将棋、囲碁…。AI vs 人間の戦いの歴史を振り返る

改めて振り返ると壮観です。

近年、目覚ましい発展を遂げるAI。「やがて人類を支配する」とまで表現されるなど、人間と対立する存在として捉えられることも多くあります。そんな「AI vs 人間」の中で印象に残るものといえば、囲碁将棋での対決ではないでしょうか。

IBMが運営するWebメディアMugendai(無限大)では、実に数十年に渡って繰り広げられたこの戦いの歴史が綴られていました。AIはいかにして人間を超えたのか…。今一度振り返ってみましょう。

チェス、囲碁、将棋。AIは数十年に渡って開発されていた

AI vs 人間でまず頭に浮かぶのが、1997年にIBMが開発した 「Deep Blue」ではないでしょうか。コンピュータが、当時のチェス世界チャンピオンであるカスパロフ氏に勝利したことは、世界中に衝撃をもって伝えられました。

Mugendai(無限大)によると、このコンピュータチェスの研究と開発がスタートしたのは1950年頃とのことで、すでに50年弱の歴史があったのだそう。決して一朝一夕ではなかったのですね。

そして、1962年頃に研究が始まったといわれているのがコンピュータ囲碁。チェスと比べて有効な手が圧倒的に多いことから、その開発は非常に難航しました。ようやく世界最高峰の囲碁棋士に勝利したのが2017年だったわけですが、それでも「あと10年はかかる」といわれていたのです。

一方、コンピュータ将棋の研究が始まったのが1974年。他の2つと同様、開発には長い年月がかかりましたが、国産の将棋ソフト「Ponanza」は、現役のタイトル保持者を打ち負かし無敗を誇るなど、すでに「人間が勝つことは不可能」なレベルに達しているともいわれます。

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ハードの確かな進化。そして決定打となった「機械学習」と「ディープラーニング」

それにしても、コンピュータがここまで強くなったのはどのような理由だったのでしょうか。Mugendai(無限大)はその理由を大きく2つに分析しています。

一つ目は、コンピュータ自体の性能の向上。ムーアの法則を例に挙げずとも、コンピュータに利用される各部品は年々進化しており、その演算能力は上がり続けています。

そしてもう一つ、AIの進化を決定的なものとしたのが「機械学習」と「ディープラーニング」です。それまでは人間がコンピュータに指し方を教えていましたが、それら技術の登場により、過去の棋譜の読み込みなどコンピュータが自ら学習するようになりました。

さらには、そうして強くなったコンピュータ同士が対戦し、それを延々と繰り返すことで、ついには人間では想像もつかない手を生み出すことに成功。長い歴史を持つ囲碁や将棋にも、まだ新しい手法があることを示すまでに至りました。

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Mugendai(無限大)では、特に将棋にフォーカスして語られている、AI vs 人間の歴史。著名棋士のコメントもふんだんに盛り込まれていますので、ご興味のある方はぜひ続きをお楽しみください。


Image: Mugendai(無限大)
Source: Mugendai(無限大)

(渡邊徹則)