誰にとっても完璧なバーチャル・ホワイトボードは存在しません。また、新しいバーチャル・ホワイトボード・サービスが登場しても、たいていは開始から数年で消えてしまいます。米Lifehackerでもこれまで、さまざまなサービスを紹介してきましたが、唯一残っている『Twiddla』も、機能が多すぎて使いづらいと感じる人も多いでしょう。あなたもその1人なら、もっとシンプルなバーチャル・ホワイトボード『Realtime Board』を試してみてください。

バーチャルホワイトボード『Realtime Board』とは?

RealtimeBoardは、ホワイトボードに付箋やインデックスカードをぺたぺた貼って、それを動かしながらブレインストーミングをしていて、オンラインで同じことができないかと考えている人にはぴったりのアプリです。無料で、使い方も簡単です。

私は今、ライティングパートナーと一緒に、フィクションの創作に取り組んでいますが、ストーリーの概略を考えるのに、物理的なホワイトボードを使っています。そのほうがストーリーの構造を捉えやすいからですが、ときどき、互いに離れた場所にいながら共同作業をしなければならないときがあります。そこで私たちは『Realtime Board』を使ってみることにしました。このアプリの上で、ストーリーの要所ごとにバーチャルな付箋を作成し、内容を書き込み、並べ替えたりしながらブレインストーミングをします。付箋の複製や整列も簡単にできて、ボードのズームやドラッグも直感的でスムーズです。Googleハングアウトで会話をしながら、2人同時にボードを編集することができるので、私たちのやりたいことをぴったりとサポートしてくれます。

ホワイトボードのように直感的なアプリ

もっとも、技術的には『Scrivener』のようなライティングアプリや、『Trello』や『Jira』のようなかんばんボードアプリでも同じことができます。スプレッドシートでもできるでしょう。しかし、こうしたツールは複雑過ぎたり(付箋ごとにメンバーを割り当てる機能など要りません)、操作の柔軟性が欠けていたり(スプレッドシートで2つのセルを入れ替えようとしたことがありますか?)します。

その点、Realtime Boardは、見た目も操作感もホワイトボードに近く、アプリというよりは本物のホワイトボードに近い感覚で使うことができます。ブラウザ上でも動作するし、Mac、Windows、iOS、Androidの専用アプリもあり、無料でダウンロードすることができます。

Realtime Boardは有料プランもありますが、1チーム(人数は無制限)で、数件程度のプロジェクトを進めるだけなら無料プランで十分です。5つ以上のボードを同時に動かしたり、チームメンバーによってアクセス制限をかけたい場合は、年間480ドルの有料プランに入りましょう。小人数のチームで使うだけなら、まずは無料版を試してみてください。

ホワイトボードアプリは、機能性とスキューモーフィズムの微妙なバランスの上に成り立っています。ワープロ、MSペイント、DTP、ドローソフトなどの要素が組み合わされたものでもあります。たとえタッチパネルで操作できたとしても、実際のペンや付箋を使うような感覚を完全に再現することはできません。つまり、どんなホワイトボードアプリも本物に比べれば不満が残ってしまうということです。

とはいえ、私たちの使い方では、Realtime Boardはかなりいい線をいっています。


Image: Realtime Board

Source: Twiddla, Realtime Board, Atlassian, Wikipedia(1, 2

Nicole Dieker - Lifehacker US[原文