ええ、端末はかっこいいのに…。
Androidの父ことアンディ・ルービン(Andy Rubin)さんが開発を手掛け、Android業界に閃光のようにやってきた「Essential Phone」。個人的にはあらたな端末を楽しみにしていたのですが、なんと次期モデルの開発が中止され、会社の売却が模索されているそうなのです。
Bloombergの報道によると、開発会社のEssentialはすでに匿名の交渉人との協議をすすめており、また同時に自社でも積極的に売却先を探しているそう。売却内容としては特許、ハードウェア、将来の計画などなど。また、1億ドル(約110億円)をついやした後継機種の計画もキャンセルしたとしています。おお、なんともったいない…。
さらに、EssentialのスポークスマンはThe Vergeに対し、このようにコメント。次期Essential Phoneのキャンセルを否定しない声明を出しているのです。
我々は同時に複数のプロダクトを開発しており、よりよい製品のために他のプロジェクトをキャンセルすることもある。これからも、モバイルとホームプロダクト分野に注力していくつもりだ
Essentialが初めて投入したEssential Phoneは、まだ当時では珍しい画面上部の切り欠きことノッチを搭載し、全画面ディスプレイを実現。また背面にカメラなどの周辺機器を接続できたりと、先進的なアイディアが盛り込まれていました。さらに日本発売の噂(現在は英語サイトから購入可能)もあり、日本での購入を待ち望んでいた人も多かったことでしょう。
しかし実際の製品はカメラ回りのソフトウェア機能が全然駄目だったりと、発売当初の製品の完成度は低かったのも事実。新たなカラーバリエーションの登場や値下げもありつつ、販売台数は結局かなり少なかったようなんです。
現在スマートフォン市場は利益を独占するApple(アップル)、圧倒的なラインナップで攻めるSamsung(サムスン)、コスパとアイディアで勝負する中国メーカーの三つ巴となっており、新規メーカーの参入はかなり難しいのが現実。Essentialも、その先進性を評価する中国メーカーなどに買収されてしまうのでしょうか…?
Image: Brian Ach / Freier Fotograf
Source: Bloomberg via Gizmodo US
(塚本直樹)