キューバに続いて中国で働いていたアメリカ政府関係者も謎の脳の損傷。超音波攻撃?

  • 20,969

  • author 岩田リョウコ
  • X
  • Facebook
  • LINE
  • はてな
  • クリップボードにコピー
  • ×
キューバに続いて中国で働いていたアメリカ政府関係者も謎の脳の損傷。超音波攻撃?
Image: Gettyimages

超音波攻撃のミステリーは続く。

アメリカ国務省は中国在住のアメリカ人に対して健康被害に関する警告を発表。中国広州市のアメリカ領事館員が脳損傷を受けたことによるものです。その領事館員は「微妙ではっきりとはしないが異常な音と圧力」を感じていたと報告しています。症状は2017年の暮れから始まり、2018年の4月まで続いたそうです。

「精密検査のため、その領事館員はアメリカへ送られました。2018年5月18日に軽度外傷性脳損傷(MTBI)との診断を受けました。中国政府もこの件については調査をおこなっています」と北京のアメリカ大使館から発表されています。

今回の件も超音波攻撃か?と勘ぐってしまいます。というのも去年、キューバで勤務をしていたアメリカ政府関係者22名が次々に難聴、悪心、頭痛およびバランス障害などの健康不調を訴え、超音波攻撃があったのではないかと言われています。今回の中国在住の領事館員も似たような症状を訴えているため、もしかしたらターゲットになっていたのでは?とも考えられますが、他の領事館員には症状が出たとの報告がないようです。一体どういうことなんでしょうか?

アメリカ国務省は「もし中国滞在中に似たような症状や健康問題があった人は、医師と相談するように」と通達しています。とにかく異変を感じたり変な音を感じたりしたら、自分でその音の原因を突き止めようとせず、場所を移動してください、とも警告しています。

キューバでの一件の後、アメリカ国務省は数人の外交官を本国に引き上げさせましたが、キューバ政府はそのような攻撃は一切仕掛けていないし、音がどのように発生していたのかもわからないと話しているそうです。

結局キューバの件も迷宮入り、そして中国の件も迷宮入りという感じですが、音で人間の脳に(しかもアメリカの政府関係者だけ...)ダメージを与えるって、なにか私たちでは考えられない大きな「何か」があるとしか考えられません...。



Image: Gettyimages
Source: U.S. State Department

Matt Novak - Gizmodo US[原文
(岩田リョウコ)