シャープの過熱蒸気オーブンレビュー:焼いてないのに! ピザが! 裏まで! カリカリ!

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  • author かみやまたくみ
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シャープの過熱蒸気オーブンレビュー:焼いてないのに! ピザが! 裏まで! カリカリ!
Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US

デザインもいいから日本未発売なのが残念。

シャープの新型スチームオーブンを使ってみた米GizmodoのAndrew Liszewski。冷凍ピザやらお肉を温めてみた様子を妙に詳しくレポートしています。面倒な予熱をすっ飛ばして、手軽においしく温かい料理を作れるのにかなりハマった模様。


Superheated Steam Countertop Oven

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これは何?:蒸気を利用して調理にかかる時間を短縮し、暖かい料理がきちんと仕上がるオーブン

価格:500ドル ※日本未発売

好きなところ:予熱しなくていい

好きじゃないところ:内部の配管を清潔に保つのに手間がかかる

一度に2枚しかトーストを焼けないのが不満で、数年前にもっと容積の大きいオーブントースターを買いました。トースト専用の製品より使い勝手は良かったのですが、予熱に時間がかかる…。なぜ1切れのピザを温め直すだけでこんなに待たせるのか、この小さなオーブンは。いつもイライラさせられていました。

シャープの過熱オーブン「Superheated Steam Countertop Oven」は、対流ファンとボイラーを備えていて、速やかに蒸気でオーブン内を満たし、華氏485度(251度)まで上げてくれるとのこと。オーブン内をムラなく熱くし、食材が燃えてしまうほど熱い場所が出ないようにしてくれます。より効率的にすばやく熱を食材に伝えるので、予熱をスキップできます。

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スチームラインコントローラーのおかげでトースターとして使いやすい Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US

シャープの新しい過熱蒸気オーブンは、ふつうのオーブントースターより少し大きいくらいの大きさです。3つのボタンでトースト・温め・ピザ・焼く・再加熱・茹でる/グリルの5つのモードから1つを選び、調理時間をダイヤルで決めるだけ。これだけだとWalmartで30ドルのオーブントースターと変わりませんが…。

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忘れずにウォーターリザーバーを満たしておかないといけないのがいちばん厄介 Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US

正面には引き出し型のウォーターリザーバーがあり、60分蒸気を使った料理ができるだけの水を入れておけます。使ってみた感じ、水を入れるのを忘れさえしなければとても便利です。入れ忘れたら「ウォーターリザーバーが空です」という警告が出るのは多くのユーザーにとってありがたいアイデアでしょう。

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窓から蒸気がオーブン内を満たす様子を眺められる Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US
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蒸気の排出口。圧力が高まりすぎないようにするためのもの Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US

絶え間なく蒸気が噴き出すおかげで予熱の必要がないばかりか、料理がパサパサになることもありません。大型オーブン以上にジューシーというわけではありませんけども。

ただ、料理中にトースターからする音は大きいですね。熱をムラなく拡散させるためのファンが鳴り続けています。調理が終わってもオーブンが冷えるまで音は止みません。深夜にこっそりピザを食べたいというときには困ったもんです。

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擦り洗いが好きでないなら、これらにオイルやクッキングスプレーを塗らないといけません Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US

シャープは、このオーブンによって冷凍ピザをワンランク上に引き上げられると謳っています。なので私もさっそく試してみましたが、ひどい目にあいました。このオーブンには2枚の鉄板がついてくるのですが、油を引かないとピザとくっついちゃいます。30分くらいそれをこすり取ってからもう一度試すと、うまくいきました。

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焼けるピザの大きさは12インチ(約30cm)くらいまで Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US
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ワンランク上のピザって感じじゃないですけど、宅配してもらうよりは速い! Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US
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裏までカリカリ Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US

スチームオーブンにはいろんな料理のおすすめ設定がありますが、各冷凍ピザの箱に記された通りに焼くほうがおいしかったです。焼けて茶色になったチーズも生地の裏側もカリッカリ、焼いてないのに! 冷凍ピザを冷蔵庫からオーブンに移して12分でこんなピザが食べられてしまうのです。

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Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US

また、このオーブンでは一度に6枚のトーストを作れます。

いろんなものを調理してみたくなるのと同じように、自分にとってベストな設定と調理時間を見つけたくなっちゃうんですよね。ピザだとオーブンの設定より数分余計に調理したほうがカリカリにできることを発見しました。

肉についても、いくらか試してステーキを作る方法も見つけました。

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(左)ウェルダン(右)レア Image: Andrew Liszewski/Gizmodo US

まず認めなければならないのは、お高いステーキハウスに匹敵するような焼き上がりにはならなかったということです。食べられるレベルのミディアムレアは調理時間5分。ウェルダンは10分です。ちなみに、私は肉に完全に火が通っていなくても気になりません。

シャープのこの過熱蒸気オーブンはおすすめかって? おすすめですね。基本的に安いオーブントースターより優れていますし、フルサイズのキッチンオーブンよりも使うのもメンテするのも楽です。でも、500ドルという価格には抵抗感があります。それだけあれば、七面鳥が焼ける電子レンジが買えますから。あなたの家のキッチンがそこまでの設備を置く余地のない小さなものなら、このスチームオーブントースターはぴったりでしょう。

まとめ

・多くのオーブントースターほどコンパクトではないが、設置するスペースは見つけやすい。

・過熱蒸気を利用することで料理がパサパサにならず、調理時間も短縮できる。水を入れ忘れなければですけど。

・付属のトレイに油をケチらず塗るのがおすすめ。

・配管がカビないように、使うごとに20分の空焚きを推奨。すばやく料理を作りたいだけのときには面倒ですが。



Image: Gizmodo US

Andrew Liszewski - Gizmodo US[原文]
(かみやまたくみ)