歴史を手元に。
今や使わない日はないくらい私たちのオンライン・コミュニケーションに定着した「絵文字」。文章の冷たさを少しでも緩和する目的で1999年当時NTTdocomoに勤めていた栗田穣崇氏がデザインした176種が始まりですが、2016年にニューヨーク近代美術館に所蔵されたり、2017年(日本は2018年)には映画『絵文字の国のジーン』として銀幕デビューしたりと、当初の目的を超えた活躍を見せています。
そして最近、新たにオリジナル絵文字176種をハードカバーの本にしようというプロジェクトがKickstarterで始まりました。
このプロジェクトの発起人はニューヨークのブルックリンに拠点を置くインディペンデント出版社のスタンダード・マニュアル。タイトルはシンプルに『EMOJI』で、Docomoから提供されたスケッチ画像やテクニカル・データありのデジタル・アートワーク、栗田氏による紹介やニューヨーク近代美術館のパオラ・アントネッリ氏とポール・ギャロウェイ氏によるエッセーがおさめられています。
個々の絵文字は、色付き1:1スケール、色付き拡大、白黒グリッド、白黒1:1の4タイプで紹介されているらしく、絵文字の洗練されたデザインを徹底的に解析することが可能。また、ハードカバー・ブックの他にAppStoreとGoogle Play ストアでダウンロードするキーボード・エクステンションもリリース予定です。これによりあのオリジナルiモード絵文字が海外でも初めて使えるようになるんですよ。
ピクトグラムを学びたい人にも、ミニマルなデザインを学びたい人にも、また懐かしの絵文字でテキスト・メッセージを彩りたい人にも嬉しい『Emoji』ブックとアプリ。日本が誇る絵文字を是非本という形に残したいと思う方はKickstarterの『Emoji』ページからサポートしてみてはいかがでしょうか。
Source: Kickstarter
Source: Kickstarter
(中川真知子)