子どものころに初めて「共感覚」について聞き、不思議だなと思いました。共感覚とは、文字や音に色がついて見える感覚のことですが、「色が聞こえる」とか「音が見える」なんて、その人たちが見ている世界は幻想的でサイケデリックに違いないと思いました。20年後、私にも共感覚があることがわかりました。私の見えている世界はそんなにおもしろいものではなかったので、自分で気付かなかったのです。

共感覚とは?

同じように自分で気づかなかった共感覚者を探していたら、先日作家のCaroline Mossが、曜日にはそれぞれ色や形があると思うとツイートしていました。そして、その次のツイートで「私は自分が共感覚者だとは思いません」と言っていましたが、実際それは共感覚です。

共感覚は鮮明な幻覚ではありません。私の場合は、もっと関連性のような感じです。共感覚がない人は、こんな状況を想像してみてください。

たとえば、子どものころにマークという名前の嫌なヤツがいて、彼の顔が嫌いだったとします。自分の子どもが生まれた時に、旦那さんが子どもの名前をマークにしようと言ったら、「絶対イヤ」と言ってしまうかもしれません。「マークという名前を聞くと、子どもの頃の嫌な奴の顔を思い出さずにはいられない」のです。

これが私の共感覚と同じです。私は「A」というアルファベットの文字を見ると、赤いという意味はないのに、「赤」だと思わずにはいられません。

火曜日に会議がある時は、脳が自動的にその週を丸い形に変換し、5時頃の青い部分が火曜の会議になります。

共感覚は珍しいものではない

色、時間、文字、数字、音、味、性格などの間に関連性があるというのは、非常に一般的なことです。

その根拠のない関連性が長年頭の中で固定されている場合は、共感覚者とみなされます。マークという名前の素敵な人に出会ったら、以前の関連がなくなり、新たな関連が生まれる場合は共感覚者ではありません。

しかし、もし私が10年前に各アルファベットに色があるかと聞かれ、今日また同じ質問をされたら、私の答えはかなり一貫性があると思います。

共感覚者は珍しい存在だと思っている人は多いですが、2006年の研究をはじめ、いくつかの研究ではとても一般的だと示しています。被験者の約4%は、共感覚者でした。数字や文字と色に関連があるのも一般的な共感覚で、被験者の約1%がそうでした。

共感覚は後天的なもの

共感覚は幼少期に発達すると考えられており、先天的なものではありません

私は、息子が6歳の時に「“A”は何色?」と聞いたら、息子は何のためらいもなく「赤」と答えました。それから、他のアルファベットについても聞いてみたところ、色がある文字もあれば、色のない文字もあると強く感じていました。

私も同じように、「X」という文字は何色かわかりませんが(暗いとか黒っぽい感じかなと想像しますが)、隣の「W」は明らかにロイヤルブルーだと感じます。私の息子の頭の中のアルファベットの色は、私の色とは違いますが、脳の感じ方(考え方)は同じです。

それに対して、もう一人の息子は同じ質問をゲームのようにとらえていました。文字に色を割り当てて、頭の中でなぜその文字にはその色が合うのかという物語をつくったり、気が変わると色を変えたりしました。

こちらの息子は共感覚を持っていないか、もしくは幼過ぎて知能のモデルがまだ形づくられていないのかもしれません。

自分の頭の中にもこのような共感覚があるか、確認してみてはいかがでしょうか?

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Image: Images by John 'K'/Flickr

Source: Twitter, NCBI

Beth Skwarecki - Lifehacker US[原文