カリフォルニアでデジタル表示のナンバープレートが解禁。メッセージも載せられちゃうって

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カリフォルニアでデジタル表示のナンバープレートが解禁。メッセージも載せられちゃうって
Image: The Sacramento Bee

いくら防犯機能とはいえ、位置情報がバレたらイヤですねぇ。

白黒の電光掲示板で瞬時に情報を変更したり、便利なお知らせやメッセージも表示できるデジタルのナンバープレート「RPLATE PRO」が、カリフォルニア州のサクラメントで解禁されることになりました。

以前の記事でもお伝えしたように、便利なことは盛り沢山です。

白黒反転表示が自由だったり、自分や国交省が支持する啓蒙活動や企業広告を表示したり、試運転中や仮ナンバー、登録期限切れのお知らせ、さらには事件を起こして逃走中の自動車の特徴を呼び掛けたり、駐車許可証、障害者プレート、災害注意報に加えて、盗まれた場合は自らが盗難車であることを表示しながら走ることも可能になるのです。

カリフォルニア州は、このデジタルナンバープレートに何年もかけて開発を進めていました。そして白羽の矢がたった場所がサクラメント。まだまだ検証を繰り返しつつの実用化ですが、ディスプレイはAmazonのKindleのようで、遠くから見ると違和感はありません。右上には本来の番号が縮小した状態で表示されています。

The Sacramento Beeはこのデジタルナンバープレートについて、このように報じています。

カリフォルニア州車両管理局では、西海岸の企業Reviver Autoと共同でパイロット版の計画を進めています。ディーラーでのデジタルプレート販売を始めようということです。

Reviver Autoの設立者ネヴィル・ボストンは、これを機に彼の会社でそろえた車にも興味をもってもラウことを期待していると語りました。

また「いくつかのビジネスは、このプレートで商品やサービスを宣伝するミニ看板として使うことでしょう。ただし自動車が停車したときだけですが」とも話しています

広告表示による利益はさておき、運転者たちはオンラインで登録を済ませたり、プレートに自動的に表示が反映されることをありがたいと感じるようになるでしょう。もし盗難されてしまったら、ナンバープレートには「盗難中」と表示されたまま「iPhoneを探す」機能のようにナンバープレートの位置を探してくれるのも素晴らしい機能です。警察も所在地の捜査が楽になるでしょう。

ただ、位置情報ってプライベートな情報なので、もし外に漏れたらどうしましょう…? 要人は身の危険にさらされるかもしれませんし、有名人だってストーカー被害に遭う可能性も考えられます。漏洩のレベルによっては、社会問題にまで発展するかもしれませんよね。

サクラメントは、位置情報の問題についての対策を考えているそう。市は公用車のために24枚のプレートを購入し、市のサービス内容をプレートに掲載するとのことです。職員が乗る公用車は位置情報が把握されますが、市は職員が監視されるのではないかと感じる心配について、改めて話し合わないといけないと考えているようです。

いろいろ便利なこの「RPLATE PRO」ですが、実は購入に699ドル(約7万6,000円)と月額7ドル(約760円)の使用料がかかります。ハイテクとはいえ、さすがにこの値段は考え直してしまいそうですよね。しかもですよ? もしソフトがクラッシュして、こんな青画面が表示されてしまったら、デジタルプレートについてきちんと考え直さなければいけないかもしれません。

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Image: Gizmodo


Image: The Sacramento Bee, Gizmodo
Source: The Sacramento Bee
Rhett Jones - Gizmodo US[原文

岡本玄介