無理がたたった…?
電気自動車の航続距離が伸びるにつれ、ファンはこの限界にチャレンジしたくなるものです。アメリカのデンバーの2人の男性は、Tesla(テスラ)のModel 3を32時間走らせ走行距離の新記録を打ち立てた…のですが、その後Model 3が充電できなくなってしまったんだそう。
ハイパーマイリング(Hypermiling)という言葉をご存知でしょうか。これは、電気自動車ができるだけ長距離を走れるよう、効率的に運転することを指します。テスラファンのSean M. MitchellさんとErik Straitさんは、ハイパーマイリングの記録を破るべく、先日デンバー空港近くの閉鎖路へと向かいました。このルートは約1マイルの距離で、高低差が10フィートしかなく、2人はそこを時速20〜30マイルのゆっくりとしたスピードで運転したのです。
Teslaよれば、Model 3の航続距離は220〜310マイル(354〜498km)。しかしMitchellさんとStraitさんは、606.2マイル(975km)の記録を目指しました。運転の様子はYouTubeで実況配信。彼らは視聴者とやり取りしたり、差し入れのブリトーをもらったりしながら、32時間におよぶチャレンジによって記録を達成したのです。
Final #Model3 hypermile numbers from @teslainventory and I: 606.2 miles (975 km), 66 kWh, and 110 wh/mi, and 32 hours of driving. At its peak it was 108F in the cabin with no a/c running. Thank you @Tesla and @elonmusk for making such an incredible piece of machinery! pic.twitter.com/Z1LJk4Ligk
— Sean M Mitchell (@seanmmitchell) 2018年5月27日
606マイル(975km)を運転したあとバッテリーは空になり、2人は記録更新に大喜び。Electrekによれば、以前のハイパーマイリングの最長記録は560マイル(901km)だったそうです。その後、2人はModel 3を充電器「スーパーチャージャー」に接続して休みをとることに。
しかし、24時間が経過した次の日、彼らはModel 3が走行しないことに気づきます。なんと車両は充電できておらず、サービスセンターに連絡して牽引してもらわなければならない事態に。
しかも、「今日はサービスセンターが空いておらず、翌日まで待たなければいけない」と、Mitchellさんは日曜日にツイート。「明日はきっといい整備士が見てくれるだろうね」とコメントしていました。ちなみに明言しておくと、Model 3はもちろんここまで走ることを想定しているわけではなく、今回のバッテリー故障には複数の原因が考えられるんだそう。
こういった新記録が達成されると、イーロン・マスクCEOはいつも祝福のツイートをしたりするんですが、彼は別のツイート騒ぎもあってか、特に反応を見せてはいません。
米ギズモードはこの件に関してTeslaとMitchellさんに問い合わせていますが、詳しい状況が判明次第、更新します。
Image: Christopher Lyzcen/Shutterstock.com
Source: Electrek, Sean M. Mitchell
Rhett Jones - Gizmodo US[原文]
(塚本直樹)