今や、聞かない日はないほど日常に浸透してきた、AIという言葉。その汎用性の高さから、あらゆる業種業態に大きな影響を及ぼすと考えられています。

そのAIを、ビジネス、それも社会的に有意義な事業に応用することが現在注目されているようです。IBMのWebメディアMugendai(無限大)では、「バイオイメージング」を軸にした事業を展開する、東京大学の研究室から始まった注目のベンチャー企業であるエルピクセル株式会社が紹介されていました。

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Image: Mugendai(無限大)

バイオイメージング」とは、生きている生物の体の中や細胞の動きなどを可視化して外部から観察する手法のことを指し、身近なところではレントゲンも含まれます。

エルピクセル株式会社は、医療、製薬、農業といったライフサイエンス研究において、AIを活用した画像解析ソフトウェア・システムの研究開発を行っており、画像解析の知識やスキルがなくとも、直感的な操作で複雑な解析ができるシステムの開発で注目されています。

代表取締役の島原佑基さんは、以下のようにいっています。

かつて、生物学の研究に情報科学といったいわゆる“計算”を用いるケースはあまり多くありませんでしたが、人間だけでは処理しきれない膨大な情報を処理するシステムを取り込むことで、研究の質を向上させることができます。

CTやMRIといった検査機器の発達により、21世紀以降だけでも、医師が扱うデータ量は100倍以上になったといわれています。

同社のシステムにより、レントゲンの症例画像を分析する専門である、読影医などの負担の軽減、研究や診断における解析時間の短縮や精度の向上が期待されているそうです。

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Image: Mugendai(無限大)

astavisionによると、バイオイメージング市場は遠隔での病気診断システムなどの発達で、2025年には400億ドル(約4.4兆円)規模になるともいわれており、ビジネスとしての期待はもちろん、AIが身近に活用されるサンプルのような事例となりそうですね。

他にも、2016年には7億円の資金調達を果たし、アメリカの学会に日本のベンチャー企業として初めての出典を実現したという期待のベンチャーの詳細は、Mugendai(無限大)よりぜひ続きをお楽しみください。


Image: Mugendai(無限大)

Source: Mugendai(無限大), astavision

Reference: コトバンク