ホントにご愁傷様ですが、ギャグ漫画みたいな死に方Death。
イタリア・ナポリ近郊にあった古代都市ポンペイ。ここは西暦79年に、ヴェスヴィオ火山の大噴火で一度は滅んでしまった悲劇の街でもあります。この土地では今でも発掘作業が行われており、このたび思わず申し訳ない気持ちになってしまう白骨死体が発見されました。
それは、Cuneo(クニオ)という地区に埋まっていた、噴火の勢いで倒れた巨大石柱で頭部が押し潰されてしまった30代の男性。
彼は最初の噴火で降り注ぐ岩石の雨をかいくぐったのち、避難場所を求めて街中を逃げ惑っていたと見られています。ですがとある家屋の一階にて、扉の柱の倒壊によって潰されてしまったです。ここは最初の噴火によってばらまかれた小さな石が分厚い層をなしているラピリという地面の上なのですが、そこへ斜めに突き刺さっているのを見ると……かなりの重さと勢いだったようです。
ポンペイの人々を滅ぼしたのは溶岩ではなく、高温で速い高密度のガスによる火砕流、そして降り注ぐ岩石や、このように倒壊した人工物の破片なのです。
ポンペイ遺跡公園のマッシーモ・オサナ監督による分析では、遺体の男性は骨折の痛みで足を引きずりながら歩いていたと見られ、これに「例外的な発見だ」とコメントしています。家の倒壊時に振り向いたのか、はたまた高圧ガスですでに息絶えていたのかは不明ですが……非業の死を遂げたのは確かですね。
この調査では、まだ男性の頭蓋骨は見つかっていないのだそうです。この雰囲気からすると、首チョンパになってラピリ層の奥でペッチャンコになっていると考えられています。発掘作業が進めば、どんな状態なのか判明することでしょう。
ご愁傷様です。
Image: Pompeii Archaeological Park
Source: Pompeii Archaeological Park
George Dvorsky - Gizmodo US[原文]
(岡本玄介)