アシックスのランニングシューズ「GEL-KAYANO」は、なぜ世界のランナーに愛される?

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アシックスのランニングシューズ「GEL-KAYANO」は、なぜ世界のランナーに愛される?
Photo: 照沼健太

フルマラソンを走れるシューズですから、ちょっとしたランニングは楽勝です。

もはや日本よりも世界で評価されているとも言える、日本発世界屈指のスポーツブランド「アシックス」。そのラインナップの中でも世界のランナーに愛用されているのが、1993年に初代モデルが発売されたランニングシューズ「GEL-KAYANO(ゲル カヤノ)」シリーズです。

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Photo: 照沼健太

世界中から新モデルへの注目が集まる中、ついに25代目「GEL-KAYANO 25」が発表されました。

このニュース、ただシリーズものの新作が出ただけ、と思っては大間違いです。

iPhoneに毎年新機能が搭載されるように、「GEL-KAYANOシリーズは誕生から現在まで毎年アップデートを続けているランニングシューズなのです。それは、前モデルの機能を上回らない限り最新モデルは発表しないという徹底っぷり。ただカラーリングを変えただけで「新モデル」と謳うことはないのです。

つまり、アシックスは「GEL-KAYANO」のために誕生した1993年から25代連続でイノベーションを起こし続けているということになります。

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Photo: 照沼健太
歴代「GEL-KAYANO」

スマートフォンと違い、「GEL-KAYANO」は言ってしまえばアナログなランニングシューズです。「履く」というとても限定的な使い方をするものであり、アップデートは簡単ではありません。

では、なぜ「GEL-KAYANO」は、そんなに長い間、進化を続けられるのか?

今回ギズは神戸にある製品開発の総本山「アシックススポーツ工学研究所」メディアツアーへの参加機会を得られたので「GEL-KAYANO 25」を履いての試走、そしてアシックスがイノベーションを起こし続けられる秘密を探りに行ってきました。

GEL-KAYANO 25」に搭載された、アシックス史上最高の反発性を持つイノベーティブなソール、そして研究所の「神殿」は必見です。

GEL-KAYANO 25最大のイノベーションにして、アシックス最大の強み「材料開発」

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Photo: 照沼健太

神戸市の郊外にある「アシックススポーツ工学研究所」は、直線的なデザインと重厚なコンクリート造りのまさに“研究所”といった印象。1985年に設立され、2015年に新館増設と既存館の改修を行なったばかりの建物です。

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Photo: 照沼健太

今回発表された「GEL-KAYANO 25」のイノベーションは「材料」です。

アシックスの強みのひとつとも言える特徴は「材料を自社開発できる」ことにあります。

というのも、材料開発を化学メーカーなどに委託しているメーカーが多い中、アシックスのように材料開発と構造開発を行なえるブランドは世界的に見ても珍しいのだそう。

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Photo: 照沼健太


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Photo: 照沼健太

アシックスの材料開発力が最大限に発揮されているのが、2つの新材料を採用しているソールです。

その新材料こそがアシックス史上最も高い反発性をもつ「FlyteFoam Propel(フライトフォーム・プロペル)」と優れた軽量性、耐久性を両立させた「FlyteFoam Lyte(フライトフォーム・ライト)」です。

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Photo: 照沼健太

こちらの青いソールが高い反発性を持つ「FlyteFoam Propel」。おもちゃのスーパーボールからインスピレーションを受けて開発されました。

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Photo: ギズモード・ジャパン

画面の下の白い正方形、左が従来の「E.V.A」素材、右が新材料「FlyteFoam Propel」です。パチンコ玉を落とした実験では、その反発性能は一目瞭然。E.V.A素材と比較し反発性が約50%、耐久性は約39%、そして軽量性においては約27%向上しています。

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Photo: 照沼健太

こちらのネイビーカラーのソールが「FlyteFoam Lyte」。担うのは耐久性・クッション性で、2年前のモデルである「GEL-KAYANO 23」に初採用された「FlyteFoam」と比べて、同等の軽量性を保ちながら、強度は約20%、耐久性は約7%向上しています。

FlyteFoam Lyteの材料のひとつには最新のナノマテリアルを採用しているそうですが、取材時点では「具体的に何が使われているかは秘密」とのこと。FlyteFoam Lyteの開発には3年かかったといいます。「下手したら毎年のアップデート間に合わなくなるんじゃ…」って思うほどじっくりコトコト作られています。

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Photo: 照沼健太

GEL-KAYANO 25」のソール部分は、これら2つのソールを含む全6種類のパーツの組み合わせでできています。

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Photo: 照沼健太

以上2つの新材料が使われたソールは、安定性を維持しつつ、反発性と軽量性に優れ、キック時におけるふくらはぎへの負荷を軽減する新しいミッドソール構造を実現しています。

ガジェットでも毎年「CPUの性能が〇〇%アップ!」なんて発表がありますからね。本当にガジェットのようにアップデートされています。

裸足でランニングしている感覚。「GEL-KAYANO 25」を体験

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Photo: ギズモード・ジャパン

さて、そんな「GEL-KAYANO 25」を実際に着用して、研究所を囲むランニングコースを走ってみました。

実はランニング体験前に研究所内をひたすら歩き回ったこともあって、すでに足が疲れ果て「これから走るのキツい…」という状態だったのですが、「GEL-KAYANO 25」に履き替えた途端に足がすっと楽になる感覚がありました。きっと「FlyteFoam Lyte」と「FlyteFoam Propel」を使ったソールの安定性によるものだと思います。歩行時や走行時の足のブレはそれだけ足への負担になっているということです。

走ってみてすぐに効果を感じたのが、裸足でランニングしている感覚に近づけたという「靴の自然な歪み方」。靴を履いていることを意識せずに、軽快にランニングが楽しめます。

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Photo: ギズモード・ジャパン

そして長距離ランニングに効果を発揮しそうなのが、足の上げやすさ。ふくらはぎへの負担を軽減させるため、「GEL-KAYANO 25」では特に意識して設計された部分です。まっすぐブレることなく、程よい反発で脚が動いていく感覚を味わえます。

短い時間でしたが、着用してすぐに効果を感じられるのは、さすがに世界で評価されるランニングシューズだけあります。

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Photo: ギズモード・ジャパン

フルマラソンにも対応するランニングシューズでありながら、優れた安定性とクッション性でランニング初心者にもおすすめと評価されている「GEL-KAYANO」。

ランナーとしてのスキルアップを目指す初・中級者にも、これからランニングに挑戦してみようという初心者にも、おすすめできる選択でしょう。

アシックスが25代連続で靴にイノベーションを起こし続けられる理由

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Photo: 照沼健太

今回の取材によってわかったのは、最新テクノロジーによる人体や運動の調査「バイオメカニクス」と、それに基づく「材料開発」と「構造設計」を自社内で密に連携することで、アシックスは25代もイノベーションを起こし続けられたということです。

ここからは「バイオメカニクス」と「材料開発」、「構造設計」を行なう、アシックススポーツ工学研究所内部の様子と、そこで行なわれている研究についてご紹介します。

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Photo: 照沼健太

研究所のエントランスを抜けると、まるで神殿のような厳かな空間が広がります。「スポーツで培った知的技術により、質の高いライフスタイルを創造する」というアシックスのビジョンを具現化する施設である。この空間からは、そんな崇高な精神性を感じさせられます。

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Photo: 照沼健太

神殿を抜けると、すぐそこにあるのは様々なスポーツに対応できる広々とした体育館。取材に行ったときも、従業員の方がバスケの実験をしていました。

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Photo: 照沼健太

研究所の外には、テニスコートも設置されています。

これらの設備は「スポーツ好きの社員のための福利厚生」なんかではありません(もしかしたらそういう面もあるかもしれませんが)。

体育館やテニスコートの下には、地面反力計を埋め込むことができ、実際の運動の中で、どの程度、足に負荷がかかっているを計測できるのです。

ここから見てとれるのは、アシックスの創業時から変わらぬ「人間の運動動作に着目し、それを分析して商品開発をする」という“ユーザー第一主義”的な考え方、「ヒューマン・セントリック・サイエンス」と標榜する思想です。

「運動動作の調査・分析」のために、この研究所では他にも先端テクノロジーを使ってスポーツや日常運動のリサーチを行なっているのです。

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Photo: 照沼健太

その一例が、反射マーカーを身につけての「モーションキャプチャー」です。

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Photo: 照沼健太

全身と靴に反射マーカーを付けて、何台もの赤外線カメラの前で運動し、動きをコンピュータで計測しています。

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Photo: 照沼健太

モーションキャプチャーは、靴やウェアが体の動きを狙ったとおりサポートできているかを調べるために使われています。ちなみにこの床にも地面反力計が仕込まれています。その計測結果によると、ランニング時にかかる足への負荷は体重の約2.5倍にもなるのだとか。靴って大事。

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Photo: 照沼健太

もちろんランニングコースのような安定した地面だけではありません。シューズの使用目的に応じて斜面、そしてデコボコした地面を想定しての計測を行なう設備も整えています。

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Photo: 照沼健太

こちらはスポーツギア開発のために使用するのはアシックスが初という光学式3次元ひずみ・変形測定機「ARAMIS(アラミス)」です。

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Photo: 照沼健太


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Photo: 照沼健太

靴の外側に吹き付けたドットパターンを専用のカメラで撮影することで、靴のシワ・伸縮・歪みを3次元的に計測します。これは、裸足の時の足の歪み方と靴の歪み方をなるべく近づけるために使われています。

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Photo: 照沼健太
シューズのどの部分に変形が発生しているのかが、ヒートマップで一目瞭然

スポーツによって運動の動きはそれぞれです。ランニングであれば、かかとを上げる動作が多かったり、バスケットボールでは急停止・急加速することが多いですよね。そのため、スポーツごとに計測・分析し、ユースケースに合わせてシューズをデザインしていくのです。靴のデザインは大体同じように見えますが、実はかなり細かい部分で調整されているのです。気づかなかった…。

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Photo: 照沼健太

また、シューズのアッパーにはさまざまな大きさの穴が空いていることが多いですが、実はあれは単なる装飾的なデザインやランダムパターンではないんです。

穴の位置や大きさを調整することで、剛性、歪み方などを調節しています。ランダムに見えてそれぞれのデザインに意味があるのは、まるで自動車の空力デザインのようです。

アシックスが目指すFuture of Running、2019年はさらなる飛躍に期待

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Photo: ギズモード・ジャパン

今回紹介した研究はごく一部です。ほかにも、-30度から85度までの気候を再現する人工気象室や靴の耐久性をチェックする部屋などがあり、数多くの研究が行なわれています。靴を一足作るのに、ここまでの設備が使われているのには驚きました。

このような徹底的な人間特性の分析、そして材料開発力と構造設計による「ヒューマンセントリックサイエンス」の結晶が「GEL-KAYANO 25」なのです。

最後に、今回の「アシックススポーツ工学研究所」取材ツアー最後に発表された、ワクワクするニュースをご紹介します。

それは、2019年に「みんなが驚くような」新しいテクノロジーを搭載したシューズが登場するというもの。

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Photo: ギズモード・ジャパン編集部

2020年を目前とした年に、アシックスがどんなサプライズをリリースするのか。早くも期待が膨らみます。


Photo: 照沼健太
Source: アシックスジャパン

(照沼健太)