ぜひVRコンテンツに。
社会現象を巻き起こしたMarvel(マーベル)初の黒人ヒーロー映画『ブラック・パンサー』。有色人種云々、女性地位云々といった現代社会が抱える問題を、重苦しい雰囲気抜きに娯楽性高く表現した超良作で世界中で大ヒット。映画ファンの概念を覆した、とか色々と騒がれたのも記憶に新しいでしょう。
でも私が本作で1番好きなのは、なんといってもワカンダの超化学技術の数々です。あの80年代っぽいけれど最先端な未来感あふれるネオン色のサイバーなデザインとド派手なアクション。中でもシュリの遠隔操作カーチェイスはアイデアからして見事でしたよね。
あのシーンのVFXを担当したのはドイツに拠点を置くRise Visual Effects Studios。先日、同スタジオが小国ワカンダや超テクノロジーのVFX裏側映像を公開したのでぜひご覧いただきたいです。
あ、シーンの内容に触れるので少しだけネタバレ注意ですよ。
冒頭はゴリラ神を信仰するジャバリ族の住処。広大な雪山はもちろんのこと、遠景のナキア、シュリ、ラモンダ、エヴェレットもVFXで用意。ジャバリ族の長であるエムバクの部屋もブルースクリーン撮影が基本。
意外なことにティ・チャラ復活の儀式の手や雪もVFX。雪に見せかけた小道具でやるのかと思っていたので軽く驚きました。
そして最大の見せ場である韓国、釜山での「遠隔運転システム」シーン。ヴィブラニウム製の武器を売買しようとしたクロウ(アンディ・サーキス)を追うためにティ・チャラが遠くワカンダにいるシェリに車を遠隔操作させた、あのもっともテンション上がるシーンです。
途中、シェリはホログラム・カーを失ってしまいますが、その際は砂がくずれるように消える計算になっていたようですね。これは裏側を見なければ気づきませんでした。この映像を見たことで落ち方にもバリエーションがあることを改めて知った気がします。
この技術が実現したらちょっとデンジャラスな運転してみたい。
Image: © 2017 Marvel
Video: RISE/Vimeo
Source: Vimeo via Art of VFX
Andrew Liszewski - io9[原文]
(中川真知子)