音楽配信サービスが普及したおかげで、新しい曲を見つけるのはこれまでになく簡単になりました。それなのになぜ、私は同じ3つのアルバムを繰り返し聞いているのでしょう。

原因の1つは、「Apple Music」のレコメンド機能「For You」のアルゴリズムが、今一つだということにあります。「Spotify」の「Discover Weekly」のプレイリストのほうがずっといいけれど、それも完ぺきではありません。「Pandora」や「Google Play Music」などのサービスでも同じです。

新しい音楽をいろいろ探しているけれど、使っているアプリが役に立たないという人は、諦めてはいけません。こうしたレコメンド機能を簡単に改善する方法は、たくさんあるのです。そのやり方をご紹介しましょう。

Apple Music

Apple Musicの場合、曲ごとに「ラブ」または「好きじゃない」をタップすれば、レコメンドのアルゴリズムをうまく機能させるのに十分だと思っているかもしれませんが、それでは大した役に立ちません。なぜならAppleは、あなたの好みと思われるすべての音楽の記録を保存しているからです。たとえ何年も聞いていない曲であってもです。

The Mac Observer」のAndrew Orr氏は最近、Apple MusicのFor Youを改善する方法を見つけました。最初に登録するとき、Apple Musicは、あなたが好きなアーティストや音楽ジャンルをリストアップするよう求めてきます。その後は、あなたが新しいアーティストをライブラリに追加するたびに、そのリストにも追加されるという仕組み。ですから、昔好きだった音楽もすべて、レコメンドのデータとして使われ続けているわけです。

解決策は簡単です。アプリを立ち上げ、右上の人の形をしたアイコン(あなたの写真になっているかもしれません)をタップし、「他のアーティストとCuratorを探す」を選択します。ここから、好きではなくなったアーティストを削除すればいいのです。そうすれば、レコメンドが今より改善するはずです。

Apple Musicアカウントへのアクセスを誰かと共有している場合、たとえば複数の人が利用する「HomePod」を持っている場合などは、履歴をオフにしてもいいでしょう。そうすればルームメイトの趣味が悪くても、それがあなたのレコメンドに反映されることはありません。履歴をオフにするには、iOSの「設定」で「ミュージック」を開き、「視聴履歴を使用」をオフにします。

Spotify

SpotifyのDiscover Weeklyは、通常適切なレコメンドをしてくれますが、おすすめプレイリストに満足していない人向けにいくつか改善方法があります。

このストリーミングサービスは、あなたがスキップした曲をすべて、あなたが好きではない曲として登録します。ですから、嫌いな曲が流れたらすぐにスキップするようにし、好きな曲は、たとえ聞きたい気分ではなくてもスキップしないようにしましょう

そのほか、もっと聞きたいと思う曲をプレイリストに追加するようにすれば、Spotifyのアルゴリズムにもう少し情報を与えられるはずです。さらに、特定の音楽ジャンルやスタイルに的を絞ったプレイリストを作成すると、Spotifyがあなたのテーマに合ったおすすめをプレイリストの最後に追加してくれるでしょう。

最後に、もし新しいジャンルが好きになったことをSpotifyに伝えたいなら、2~3時間で諦めてはいけません。あなたが新しく興味を持ったジャンルをSpotifyが登録するには、1~2日かかるのです。それより短いと、Spotifyはあなたがほかの人に自分のアカウントを使わせているだけかもしれないと認識します。

Google Play Music

Googleは機械学習に多額の投資をしているので、Google Play Musicのレコメンドはすばらしいものであるはずなのですが、必ずしもそうではありません。レコメンドに不満な人は、アプリの「設定」をタップし、「全般」から「おすすめをもっとカスタマイズ」を選択してください。そうすると、Googleがあなたの好きな音楽をもっと理解できるよう、いくつかの質問をしてきます。

それでもだめな場合、Google Play Musicは最終手段も用意しています。設定に戻り、「おすすめの履歴の削除」を選択します。そうすると履歴がすべてクリアされるので、あなたが本当はどんな音楽が聴きたいかをGoogleに最初から教えなおすことができます。

Pandora

Pandoraは、早くからアルゴリズムに基づいたおすすめの音楽を提供している会社の1つで、同社のインターネット・ラジオ・サービスは依然として支持を集めています。でも、一度でも使ったことがあるならわかると思いますが、「Thumbs Up(好き)」「Thumbs Down(嫌い)」を間違った曲で押してしまうと、好みの曲ばかり流してくれるラジオ局が簡単にダメになってしまうのです。

これを防ぐコツ「Thumbs Up」ボタンを一切押さないようにすることです。なぜなら、好意的な反応を示すと、Pandoraは同じような曲をもっと再生するため、たちまち流れる音楽の幅が狭まってしまうからです。そうではなく、気に入らない曲を排除することに集中しましょう。そうすると、Pandoraは、代わりに新しいジャンルやアーティストを紹介してくれます。


Image: Max Pixel

Source: The Mac Observer, Economist, TechCrunch

Jacob Kleinman - Lifehacker US[原文